【ちむどんどん】愛の実家よりも家格が上だった?和彦こそ「やんごとなき一族」の可能性あり!

 いくら新聞記者とは言え、一介のサラリーマンにしては妙に落ち着きすぎているのでは? そう感じた視聴者も少なくなかったようだ。

 7月4日放送のNHK連続テレビ小説「ちむどんどん」第61回では、東洋新聞社に勤める大野愛(飯豊まりえ)が、恋人で同僚の青柳和彦(宮沢氷魚)を責め立てる様子が描かれた。

 交際を始めてから数年が経つものの、現在の恋人関係より先に進もうとしない和彦。そんな態度に焦れたのか、愛の両親は半年ほど先となる11月の大安に結婚式場の予約を入れたという。そのシーンに視聴者から、愛の実家がどれほどの金持ちなのかと驚く声があがっていた。

「6月27日放送の第56回では、愛の両親が白金台のマンションを和彦に譲りたいと申し出ていました。東京・港区の白金台は、江戸時代に大名の江戸藩邸が数多く立ち並んでいた場所で、作中の昭和53年にはすでに高級住宅街として人気を博していたところ。そんな場所にマンションを持っていることに加え、今回は『高輪のおじさんのホテル』を押さえたというではないですか。普通、高輪のホテルと言えば高輪プリンスホテル(当時)を指しますが、同ホテルはやはり薩摩藩の高輪邸跡に建っており、都内でも指折りの高級スポットなのです」(東京の地理に詳しいライター)

 電話ではおじさんが所有しているとは言っていないことから、視聴者からは<おじさんが勤務しているホテルのことでは?>との声もあるようだ。とはいえ11月の大安といえば、それこそ1年以上前から予約で埋まっていても不思議がない吉日。そこを押さえられるとなると、やはり相当な財産家か家柄の良い家系だと考えられるだろう。

 しかも娘を東洋新聞社に押し込む力もあるとなると、大手企業の経営者という可能性もあり得る。愛がそんな華麗なる一族の娘だったのかと驚く視聴者も少なくないが、ここでひとつの疑問が浮かんでくるというのだ。

「愛の実家がそんなにハイソな家柄なのであれば、夫に迎える相手にも相当なスペックが求められるはず。では和彦はどうかというと、亡き父親の史彦(戸次重幸)は大学教授であり、和彦本人も大手新聞記者の社員というなかなかの家庭ですが、それでも愛の実家にはどうにも見合わないように思えます。しかし愛の父親は娘と和彦の結婚に相当前向きですし、その裏にはなんらかの理由が潜んでいるように思えてならないのです」(テレビ誌ライター)

いつも余裕のある笑顔を浮かべる和彦は、とんでもない家系の出なのだろうか。トップ画像ともに©NHK

 果たして和彦は、愛の実家に勝るとも劣らないほど裕福な家庭なのか。それとも愛の父親が早期の結婚に前のめりになるような理由が別にあるのかもしれない。

「もしかしたら和彦は、何代も続くような由緒のある名家の跡取り息子という可能性もありそうです。ちなみに『青柳』という地名は全国にいくつかありますが、その中には桓武平氏や清和源氏、藤原北家など平安時代に源流をさかのぼることができる由緒ある家系にちなんだ場所もあるほど。そういった名家の末裔として父親は大学教授、息子は新聞記者という職業を選んでいた可能性も十分に有り得るのです」(前出・テレビ誌ライター)

 そうなると実は和彦のほうこそ「やんごとなき一族」なのであり、たかだか近代の金持ちに過ぎない大野家との結婚には興味がないこともありえそうだ。

 しかも、それこそがヒロインの比嘉暢子(黒島結菜)に想いを寄せる理由にさえなりえるというのである。

「なにしろ比嘉家には、琉球王朝の末裔という可能性もありますからね。今でこそ父親の賢三が早くに亡くなり、家計にも余裕のない暢子の実家ですが、いくら貧乏になっても妙に心に余裕のあるところが不思議。それは心の奥底に、王朝の末裔というプライドがあるからかもしれません。だからこそやんごとなき家系同士として、和彦と暢子は心惹き合っているのではないでしょうか」」(前出・テレビ誌ライター)

 作中ではほとんど語られていない青柳家には果たして、どんな秘密が隠されているのか。視聴者としても大いに気になるところだろう。