2022年の下半期に人気を博した記事を振り返る本企画。女優の黒島結菜と言えば、ヒロインを務めたNHK連続テレビ小説「ちむどんどん」が放送事故レベルの問題作となり、彼女にも大きな批判が寄せられたもの。そのせいなのかNHKへの恨み言を口にする場面があったという。
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3月以前の彼女を知る視聴者には驚きの告白だったのではないだろうか。
女優の黒島結菜が11月25日放送の「A-Studio+」(TBS系)にて、自身がヒロインを務めたNHK連続テレビ小説「ちむどんどん」の制作スタッフに公然と反旗を翻したという。
黒島は「A-Studio+」にて、8月12日放送の「ちむどんどん」第80回で行われたヒロイン比嘉暢子と新聞記者・青柳和彦(宮沢氷魚)の披露宴について言及。母・優子(仲間由紀恵)の「琉装を見たい」との希望を叶え、新郎新婦ともにあでやかな琉装で決めるなど、故郷・沖縄らしさにあふれた式となっていた。
しかし作中では優子も、和彦の母・重子(鈴木保奈美)も末席に座ることに。披露宴ではごく一般的な光景ながら、暢子(そして黒島)の故郷である沖縄では親族が上座に座るのがしきたりであり、黒島はチーフ監督に「いや、前じゃないですか?」と主張していたことを明かした。
だが黒島の意見は反映されることなく、席次はそのまま。番組では「まあ大人の事情もあるんですかね。私は今でも納得してないんです」と断言し、さらには「何だそれ?と思ってる」と強い言葉まで口に出していたのである。
「そんな黒島の主張に口さがないネット民からは《暢子だけじゃなく中の人まで自分勝手だった》との批判が続出。現場では『私は納得しませんけど、分かりました』と啖呵を切っていたことも明かされており、その態度に呆れる視聴者も少なくなかったようです。その一方で『ちむどんどん』以前の黒島を知るファンからは、彼女の言葉に驚いたとの声もあがっていました」(テレビ誌ライター)
黒島が「ちむどんどん」のヒロインに抜擢された時には、<ついにNHKの申し子が朝ドラのヒロインに!>と評されていたもの。というのも彼女は女優として「NHKの申し子」という肩書きにふさわしい芸能生活を送ってきたからだ。
2015年2月には「マッサン」で朝ドラ初出演を果たし、わずか2カ月後には大河ドラマの「花燃ゆ」にも出演。17~18歳としては異例の抜てきだが、そもそも初のテレビ出演が高一から2年間にわたってレギュラーを務めた「テストの花道」(Eテレ)だったのだから、黒島の女優人生はNHKと共にあったと言ってもいいだろう。
なにしろ朝ドラと大河ドラマが2作品ずつに加え、17年には女子高生が戦国時代にタイムスリップして若君と恋に落ちるという連続ドラマ「アシガール」でヒロインの唯を好演。ほかにもNHK広島制作のドラマ「戦後70年 一番電車が走った」や、人間と熊が共存する世界を描いたドラマ「悲熊」など、NHKでのヒロイン作が目白押しだ。
さらには受信料をアピールする目的で制作されたミニドラマ「受信寮の人々」に出演したり、ドラマ「夏目漱石の妻」では語りも担当するなど、起用法も様々。これまで30本超のドラマに出演したなか、数え方にもよるが約半分の16本がNHK作品なのだから、もはや“NHK御用達”といっても差し支えない活躍ぶりだったのである。
「その黒島がもよや、朝ドラの制作陣に対してクレームをつけていたことを明らかにするとは驚き。しゃべり口はあくまで軽口っぽく、笑顔交じりではあったものの、NHKのチーフ監督と言えばドラマ業界では相当な権力者とみなされていますから、ここまであけすけにしゃべった陰には相当な覚悟が潜んでいたようにも思えるのです」(テレビ誌ライター)
もし「ちむどんどん」の制作スタッフに対して何ら含むところがないのであれば、25歳にしてはさすがに口が軽すぎるのは否めないところ。果たして彼女の本心はどこにあるのか。今後、黒島がNHKのドラマに出演するかどうかが、一つの答えとなるのかもしれない。