東京・台場で開催されたアイドル夏フェスの「TOKYO IDOL FESTIVAL 2021」(TIF2021)にて10月3日、指原莉乃がプロデュースするアイドルグループ「=LOVE」(イコールラブ、略称イコラブ)がパフォーマンスを披露した。イコラブはTIF2017にてデビューステージを飾っており、いわば生まれ故郷に帰ってきた形だ。
「きたー!!」。18時になってオンライン配信の画面がメンバーそれぞれの自己紹介ムービーに切り替わると、配信で視聴するファンたちから続々とメッセージが寄せられる。期待感に包まれるなか、薄暗いステージを赤と白のスポットライトが照らし、「=LOVE」のロゴが入った黒いパーカー姿のメンバーたちが現れた。
野口衣織をセンターにはじまった1曲目は「手遅れcaution」。セットリストをあらかじめ予想していたファンたちは、あえて3年前の3rdシングルを頭に持ってきた攻めの選曲に驚いた様子だった。思わず息を飲んでしまうような荘厳な楽曲とメンバーたちのキレのある力強い動きが会場の空気を一瞬で変える。真っ赤なペンライトのエールがステージ上に送られ、会場は画面越しにも伝わってくる強い一体感に包まれた。曲のラストで見せる大谷映美里の崩れ落ちそうな表情には<えみりー!!><すごすぎる>といった感嘆の声が寄せられ、1曲目にしてエモーショナルな空気が漂っていた。
続く2曲目は5thシングル「探せ ダイヤモンドリリー」のカップリング曲である「いらないツインテール」。カウント後に照明が紫色に切り替わると、齊藤なぎさと齋藤樹愛羅がステージの中央に歩み寄り、「TIF盛り上がっていけんのかー!?」「まだまだ全然足りねーよ!」と見た目の可愛らしさから想像できない煽りで会場を盛り上げた。メタル調なサウンドに乗せ、ポップでキャッチーなサビでこぶしを突き上げるエネルギッシュなパフォーマンス。メガホンを手に「TIF のみんな、我々が乗っ取るぞ!」と煽る場面ではファンも<よく言った!!><最高!>と胸の高まりが抑えきれない様子だった。
3曲目の「Oh! Darling」からは、王道のアイドル曲へと曲調が一変。いつの間にか次の衣装に着替えていた高松瞳が「こんばんは! =LOVEです! 48さん、坂道さん、そしてほかのアイドルのファンの皆さんも、最後まで盛り上がっていきましょう!」と挨拶だ。その間に他のメンバーも衣装をチェンジし、あまりの早業にはコメント欄で<着替え早すぎ(笑)><いつ着替えたの!>と驚きの声があがっていたほど。薄ピンクと水色のかわいらしい制服姿でタオルを振るメンバーたち。それに負けない勢いで会場ではペンライトが振られ、コメント欄では絵文字を打ちまくるなど全力でメンバーたちにエールを送っていた。
そして4曲目は「君と私の歌」、続く5曲目には「青春”サブリミナル”」をフルバージョンで歌い上げ、6曲目の「夏祭り恋い慕う」で会場の盛り上がりは最高潮に。最後の7曲目に披露したのは、ファンの間で「国歌」と呼ばれているデビュー曲の「=LOVE」。4年前に初めてTIFのステージに立った時、唯一の持ち歌がこの曲だった。
多くのファンが彼女たちの夢を自分の夢のように応援し、武道館ライブやミュージックステーションの出演まで成し遂げた今からは想像できない過去であり、メンバーはもちろんファンにとっても「=LOVE」の披露は感慨深いものがあったのではないだろうか。
一気に全7曲を駆け抜けたイコラブのメンバーたちは最後までファンに笑顔を届け、名残惜しそうに手を振りながらステージを後にした。そんなイコラブにファンからは<最高だった!>と余韻に浸る声に加えて、<紅白出ようね!><東京ドーム行こう!>といった将来の夢に触れる姿も。5回目のTIFで見せてくれた姿は、彼女たちが新たなステージに進んでいくという希望を抱かせてくれたに違いない。一歩ずつ、そして確実に前に進むメンバーたち。これからの成長がより一層楽しみだ。
(そがべまい)