2022年7月期に放送される夏ドラマ。日本テレビでは、現代の社会問題からキュンキュンまで、曜日ごとに異なる形の感情を味わえそうなラインナップを揃えてきたようだ。
日曜22時30分では、新感覚ドラマ・学園天下獲りエンターテインメントと題した「新・信長公記 ~クラスメイトは戦国武将~」(7月24日スタート)に注目したい。マンガ「新・信長公記~ノブナガくんと私~」の実写化で、主演にはキンプリの永瀬廉を起用。超強烈な個性をもった戦国時代の英雄たちが令和の現代で15歳の高校生となり、学園の天下統一を目指すというストーリーだ。
メインキャストの紅一点は、戦国オタクの女子高生を演じる日下部みやび(山田杏奈)。唯一、武将ではない普通の高校生で、学校の平和のために奔走する。山田は今回の役柄について「個人的にはみやびの、ちょっと古風な口調にも注目していただけたらと思います」と、見どころをアピールしている。
月曜24時59分からの“シンドラ”枠では、実話に基づくラブストーリーの「消しゴムをくれた女子を好きになった。」(7月スタート)が放送。人気急上昇中の「なにわ男子」から、リーダーの大橋和也が連ドラ単独初主演を務めることでも話題だ。
主人公の福田悠は、中学生から社会人の13年間にわたってたった一人の女性を思い続ける一途な性格。そのお相手となるヒロインが福地桃子演じる伊藤さとみだ。物語は中2のとき、隣の席に座るさとみがシャーペンの芯を切らし、悠が自分のものを貸すところからスタート。さとみはお礼に持っていた消しゴムを半分に割って差し出し、「ありがとう」と笑顔を見せたことで恋が始まるという。
ヒロイン役の福地は放送中のNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」にて、北条泰時の妻「初」を演じることでも話題に。もとより演技の評価は高く、今作でも主演の大橋をリードする役目を担うのかもしれない。
水10ドラマは、橋本愛主演の「家庭教師のトラコ」(7月20日スタート)。タイトルだけ見るとお受験ドラマのようだが、実際は自分の子供を志望校に合格させたいと願う生活レベルのまったく違う3人の母親と、それぞれの子供たちが抱える悩みに向き合った物語だという。
3組の母子たちはトラコによる一風変わった授業方法に翻ろうされながら、<正しいお金の使い方>や<人生>について学んでいく。そんな家庭教師のトラコを演じる橋本は、意外にも地上波の民放連ドラは初主演。その演技や存在感にも注目したい。
YouTubeの「日テレドラマ公式チャンネル」では、橋本の顔がドアップになる予告動画を公開中。「ねぇ先生。合格率100%の家庭教師って本当?」というナレーションと共に、心の内側が読めないトラコのミステリアスなビジュアルに惹かれる。
木曜23時59分からは、バディものの刑事サスペンスにハラハラさせられそうな「オクトー 〜感情捜査官 心野朱梨〜」(7月7日スタート)が放送。作品タイトルにもなっている女性刑事を演じるのは、放送中のNHK連続テレビ小説「ちむどんどん」にも出演中の飯豊まりえだ。
飯豊が演じる心野朱梨は、15年前に両親を殺害された事件以降、人の“感情の色”が見えるようになったという。一方でバディの風早涼(浅香航大)は、感情が見え見えというエリート崩れの刑事。そんな二人がどんなバディを見せてくれるのか。番組公式インスタグラムでは飯豊がいたずらっぽい笑顔を見せてくれている。
なお「オクトー=8」とは、アメリカの心理学者であるロバート・プルチックが1980年に提唱した「プルチックの感情の輪」理論が由来。8の字を描く感情の輪は教育やマーケティングの分野にも応用されており、その点でも注目度は高そうだ。
林遣都と仲野太賀がダブル主演する刑事ドラマ「初恋の悪魔」(7月16日スタート)は土曜22時から放送。推理マニアで凶悪犯罪に目がない刑事の鹿浜鈴之介(林)と、総務課に所属する馬淵悠日(仲野)など、生活安全課や会計課も含めた、部署もバラバラで訳ありの4人組が難事件を解決するというストーリーが見どころだ。
生活安全課で万引きなどを担当するスカジャン姿の刑事・摘木星砂役には松岡茉優を起用。警察官の役は初挑戦となり、そのキービジュアルだけでも彼女の新しい面を垣間見れそうだと期待の高まるところだ。脚本を担当する坂元裕二氏は、松たか子の主演ドラマ「カルテット」でも知られている。日本テレビ(4ch)で脚本を担当するのは4年ぶりだそうで、なにかと「4」がキーになりそうだ。
(村松美紀)