成長の早さには視聴者も驚いていたことだろう。
3月10日放送のNHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」第111回では、ヒロイン梅津舞(福原遥)の妊娠が判明。次週予告では長女が誕生しており、母方の実家である長崎・五島に夫の貴司(赤楚衛二)と共に赴く様子が描かれた。
意外だったのは、その長女がすでに走ることのできるところまで成長している点だ。おそらく1歳になったばかりといったところだが、そのスピード感から考えると、今後の展開が少々、意外なものになりそうだという。
「第111回の舞台は2015年10月ごろ。そこで妊娠が分かったということは、長女が生まれたのは2016年の春から初夏であり、家族で五島を訪れたのは2017年の同時期でしょう。その時点で舞は妊娠と子育てであまり仕事に没頭できないため、彼女が起業した株式会社こんねくとはパートナーの御園(山口紗弥加)に任せているはずです」(テレビ誌ライター)
一方で「舞いあがれ!」では今後、舞が電動小型飛行機の開発に乗り出すことが明かされている。しかし五島を訪れた2017年時点ではまだ、飛行機の「ひ」の字もない状態だろう。そこから飛行機を開発するとなると、いったいどれほどの時間がかかるのだろうか?
舞は実家で部品工場の株式会社IWAKURAに勤めていた時、飛行機部品の制作に関わったことがある。亡き父の浩太(高橋克典)が勤めていた大手メーカーの菱崎重工から、新型エンジン用ボルトの試作を打診されたものだ。この時は正式発注には至らなかったものの、仕様を満たすことに成功。それが自動車部品の発注に繋がっていた。
「舞の会社こんねくとは東大阪の町工場を繋ぐことが目的の一つ。その町工場には当然、実家であるIWAKURAも含まれており、飛行機部品製造のノウハウはあるわけです。それゆえ今後、こんねくとなりIWAKURAなりが電動小型飛行機に乗り出すか、もしくは菱崎重工の協力工場になる可能性は十分にありそう。ただその場合、果たして電動小型飛行機がいつ完成するのか、なんとも気になるところですね」(前出・テレビ誌ライター)
いまでは大型のドローンも実用化されており、ちょっとした荷物の運搬は可能だ。しかし人間が乗るサイズの電動飛行機については海外で試作例がある程度で、国内ではまだ実現していない。現実世界ですらそうなのだから、2017年時点で開発に取り掛かっていない機材が、2023年3月の時点で試験飛行可能になっている可能性はほぼゼロではないだろうか。
そうなると「舞いあがれ!」の作中が現実を追い越し、2024年以降を描く可能性もありそうなもの。しかもそのほうが視聴者にとっては望ましい展開になるというのである。
「舞の長女は2016年生まれなので、2025年に小3となります。舞が初登場した時と同じ年齢となるので、小学生当時の舞を演じた浅田芭路が、今度は舞の長女を演じる可能性に期待が高まるというもの。そうなれば曾祖母の祥子(高畑淳子)、祖母のめぐみ(永作博美)、母親の舞、そして長女と、母娘4世代が一堂に揃う可能性も期待できるというものです」(前出・テレビ誌ライター)
ちなみにめぐみは昭和36年度(1961年度)生まれであることが分かっており、祥子は昭和10年代前半生まれといったところか。昭和10年(1935年)生まれであれば、2025年には90歳を迎えることになる。頑強なばんばならまだ元気な可能性も高く、母娘4代の揃いぶみに期待も高まるところだ。