7月に4thデジタルシングル「C.O.S.M.I.C Love」をリリースしたアーティストのKawaguchi Yurina(川口ゆりな)。モデルとしても「MORE」の専属モデルやファッションブランド「MARY QUANT」のモデルとして活動しており、9月2日開催の「東京ガールズコレクション 2023 AUTUMN/WINTER」には、3月開催の前回に引き続いての参加が決まっている。
最新曲の「C.O.S.M.I.C Love」は、歌い出しが「문득 난 알았어」(ふと気づいたんだ)となっているなど、歌詞が全編韓国語となっているのが特徴。2021年には韓国のオーディション番組「Girls Planet 999」に出演し、番組では流ちょうな韓国語を披露していたものだ。
同番組ではファイナリスト18人にまで残り、視聴者やK-POPファンに強烈な印象を残していた彼女。asageiMUSEでは「C.O.S.M.I.C Love」の話題を中心に、現在の活動や今後の展望などを訊いた。
【川口ゆりな】
1999年6月19日生まれ、宮崎県出身、165センチ
2014年に「第14回全日本国民的美少女コンテスト」で演技部門賞を受賞し、オスカープロモーションに所属。2016~2018年に「X21」のメンバーとして活動する。2021年、オーディション番組「Girls Planet 999」に出演。2022年、女性誌「MORE」の専属モデルに就任。同年3月に配信シングル「Look At Me」でソロデビュー。7月26日に配信スタートした4thデジタルシングルの「C.O.S.M.I.C Love」は、折り畳み型スマホ「Galaxy Z Flip4」のウェブCM挿入歌に採用。同CMには川口本人も出演している。
■「C.O.S.M.I.C Love」は韻の踏み方やリズム感が楽しめる楽曲
――最新シングルの「C.O.S.M.I.C Love」は全編が韓国語ですが、その狙いや歌っている時の気持ちについて教えてください。
川口 この曲はもともと、ガンバレルーヤさんとのコラボユニットで今年2月に「Cheeky Cheeky」という曲をリリースした際に候補曲の一つだったんです。20曲以上候補曲があったなか、この曲のデモを聴いたときにどうしても頭から離れなくて、ソロで歌いたいなと思っていました。そのデモが韓国語だったんです。
――もともと韓国語の楽曲だったんですね。
川口 韓国語で聴いた時のサウンド感やリズム感、グルーヴ感みたいなものがすごく心地良くて。それに加えて、今回タイアップさせていただいているサムスンさんからも韓国語のまま歌ってほしい、というリクエストがありました。
――歌いこなしが、K-POPのヒット曲を聴いている時と同じ感覚ですっと耳に入ってきます。韓国語のスキルはどんな感じですか?
川口 ありがとうございます! 「Girls Planet 999」(ガルプラ)では韓国に5カ月間滞在しましたが、最初は向こうで語学のレッスンが受けられると勝手に思ってたんです。ところがレッスンなんてないし、オーディション期間中はスマホも自由に使えないのでネット翻訳に頼ることもできず、言葉の壁をすごく感じて崖っぷちに立たされた気分でした。それでも5カ月間でなんとか、意思疎通ができるくらいの語学力は身に付いたと思います。
――やはり実践で身に付いた語学力は強いですね。
川口 せっかく韓国語のスキルが付いたので、日常でも韓流ドラマやK-POPを耳から取り入れながら、ガルプラでつながったお友達と韓国語のテキストメッセージやボイスメッセージでやり取りするようにしています。そうやって日常会話を身近に感じながら2年くらい経ったので、今ではかなりスキルアップできていると思ってます。
――ガルプラで所属していたセル(グループ)が「ケンチャナヨ」(大丈夫)でしたね。
川口 そうです! 今も常に「ケンチャナヨ」の精神で頑張っています。
――そんな全編韓国語の「C.O.S.M.I.C Love」について、どんな内容の曲なのかを説明いただけますか。
川口 タイトルは宇宙っぽいというかSFチックですけど、歌詞の内容は案外そうでもなくて、むしろ韻の踏み方やリズム感が韓国語の分からない人にも楽しめると思います。歌詞を見てデモを聴いたときにイメージしたのは、星空が広がる宇宙空間でお互いに恋愛感情を寄せ合っている二人が、無重力空間にふわふわっと浮かんでいる情景。その二人がくっつくわけでもなく離れるわけでもなく、それぞれの感情のなかで浮遊している感じです。
――曲の感じが宇宙っぽいんですね。
川口 日常のなかで感じる嬉しさや幸せだったり、もしくは悲しさや寂しさといったちょっとした感情を表している楽曲じゃないかと思っています。だから普段の移動やドライブ中、あとは朝に準備をしている時とか、さりげない日常に寄り添っていける曲になったらいいなって。ラフな気分で聴いていただける曲だと思います。
――題名のコズミックに関して、宇宙に関する思い入れとかはありますか。
川口 私、宇宙大好きなんですよ! 宮崎県の星空がキレイな環境で育ったので、帰省した時には必ず星空がよく見えるところに友達と一緒に行って、写真を撮ったりしています。「C.O.S.M.I.C Love」のアートワークはハートに輪っかがあるデザインなんですが、これも一目で“コズミック”をイメージできるようになっているんです。
■メイクやヘアケアなど女子が気になる質問も!
――アーティストやモデルで多忙に活動されているなか、スキンケアについて教えてください。
川口 夜はお風呂から上がって洗顔したら、顔のパックをしています。それを10分くらいやった後に化粧水のコットンパックをして、最後にクリームで保湿しています。肌質がインナードライだと言われたことがあるので、意識しながら保水の過程を大事にしているんですよ。だから忙しくて寝る時間が2~3時間しか取れない場合でも、保水の流れは絶対に変えないようにしています。
――勉強になります! 朝のメイクはいかがですか。
川口 朝は逆に保湿しすぎるとメイクが崩れやすくなるので、化粧水のコットンパックだけをして、クリームで下地を作る流れです。
――髪が長くてサラサラですが、ヘアケアで心掛けていることは何ですか。
川口 どうしてもアイロンとかで髪が傷んでしまうので、月に一回は定期的に美容院でトリートメントなどのメンテナンスをするようにしています。自宅でも美容院と同じシャンプーを使って、ブロー前のヘアオイルも欠かしません。中3くらいからずっと同じヘアオイルを使っていて、もう手放せないですね。
――メイクやヘアケア用品の情報はどうやって集めていますか。
川口 やっぱり使用感が大事なので、ガルプラで一緒だった韓国の子から「韓国のこのアイテムいいよ!」と教えてもらったものを使い続けたりしています。韓国コスメだと「numbuzin」(ナンバーズイン)の3番のトナーをずっと使い続けていて、つい最近、実際に試してみて劇的に良かったのが3番の顔マスク。仕上がりもいいし即効性もあるので、肌荒れが気になるときにストックがあると安心できるアイテムだなって思いました。
――スタイルを維持する秘訣や、食生活について教えてください。
川口 実は好き嫌いが激しいし、好きな食べ物が高カロリーだったりするんですよ(苦笑)。好きなものを我慢するとストレスになって、爆食いの衝動に駆られたりするので、基本は好きなものを食べるようにしています。その代わりに食べる時間に気を付けていて、たとえば夕方6時までって決めちゃうと身体が慣れるまで時間がかかるので、最初は夜の8時までにしたりして、慣れてきたら6時に早めるようにすれば、わりとストレスなく食事制限できるんじゃないかな。
――食べ物以外でも何かコツがあれば。
川口 私が一番効果を感じているのは、夏でもどんなに暑くても湯船に浸かること。そうやって発汗させれば体重も落ちるからモチベーションも維持できますし、代謝も良くなるので痩せやすい身体になります。お風呂から上がって体重計に乗った時「あ、下がってる!」って嬉しくなるので、そこが続けられるポイントだと思います。
――「C.O.S.M.I.C Love」という曲名にちなんで、最近「Love」なものってありますか?
川口 この季節だと「桃ラブ」ですね! 桃そのものが大好きで、お気に入りの果物屋さんで母親が定期的に買ってきてくれるんです。昨日も今日も食べましたし、この季節は本当に毎日食べてます♡
――休日の過ごし方はどんな感じですか。
川口 暑さや日差しに弱いので、夏はあまり外出せずに部屋でアニメや映画、韓ドラなどを観ています。ただ宮崎県出身だからなのかたまに自然が恋しくなって、家族でドライブに連れて行ってもらうことも。最近見つけたんですけど、鎌倉に流しそうめんがあるそうで、今度行きたいなと思ってキープしています。
――趣味のゴルフはこの季節もプレーしていますか?
川口 夏はあまり行かなくて、春秋冬は汗をかきたい時や身体を動かしたい時に、一人で打ちっぱなしに行ったりします。ゴルフは小2で始めて、小6までは本気でプロを目指していました。当時は毎週末コースに出ていて、ベストスコアは84。今でも宮崎に帰ると父と一緒にハーフを回ったりします。でも東京にいると車も運転できないし、ゴル友もいないので、なかなかコースに出る機会がないですね。
――「C.O.S.M.I.C Love」が使われている「Galaxy Z Flip4」のウェブCM動画では、ケースをデコっていたのが印象的でした。
川口 姉がガラケー世代で、パカパカ携帯を見て育ったんです。でも私が携帯電話を持てるようになったころにはもうスマホになっていて、だからパカパカやデコにすごく憧れがあって、今回の動画でケースをデコれたのはめっちゃ嬉しかったですね。今回は自分のオリジナル感も出しつつ、コズミックな宇宙観も出したかったので色合いはシルバーで統一しました。
――数字の「9」を使っていたのが印象的でした。
川口 1999年の6月19日生まれなことと、「Girls Planet999」にも出演したので、9に縁があるんだなと思って9をデコりました。あと、私のファンマークのユリシスが蝶々のマークなので、それも取り入れてあります。
■「川口ゆりなが表現する音楽」という形で唯一無二感を出せたら
――アーティストに加えてモデルもされていて、ガンバレルーヤとのコラボなどいろんな活動をしているなか、今後はどんなことをやってみたいですか。
川口 音楽活動では、これまでの曲が全部違うジャンルだったように、これからの曲でも新たな自分を発見していきたいし、ファンの方にもいろんなテイストの私を届けていきたい。今回は初めてラップに挑戦して、けっこう手ごたえを感じられたので、それこそラップメインの曲なんかも面白いかも。ライブもずっと目標の一つで、そのライブに欠かせないアゲ曲も欲しいですね。ジャンルに縛られず、「川口ゆりなが表現する音楽」という形で唯一無二感を出せたらいいなと思っています。
――音楽以外のジャンルではいかがですか。
川口 いまいろんなことを吸収しながら研究しています。いま24歳なんですけど、お芝居では制服が着られるうちに以前からの目標だった学園系に挑戦したいですね。あまり童顔ではないので、このビジュアルを活かしつつ、役柄もあえてサイコパスだったりギャルだったり、素の川口ゆりなの枠にハマらないようないろんな自分を表現していきたいです。
――表現したいものがたくさんあるんですね。
川口 新しいことを経験するたび、その先の目標だったりが見えてきて、スタッフさんにはそのスピード感でだいぶご迷惑をかけています(苦笑)。今はなんでも自由に表現できる場で、自分のやりたいことをなんでも言える環境なので、モチベーションを高く保てるのはすごくありがたいと思っています。
――すごくバイタリティのある川口さんでも、心が折れそうになる時はあったりしますか。
川口 一度きりの人生なので無駄な時間を作りたくなくて、すべての瞬間を意味あるものにしたいと思っていますが、予想外のショックが降りかかった時には落ち込んだり自己嫌悪に陥ることもあります。そんな時には自分がいまできることや考えていること、人には見せられないようなマイナスの感情も含めて、メモに書き出して自分の気持ちを整理するんです。これでけっこうリセットできるので、オススメですね。ガルプラの時もスマホが使えなかったので、メモ帳に手書きしていたりしました。
――最後に改めて「C.O.S.M.I.C Love」のこういうところを聴いてほしいというアピールや、今後の方向性についてファンにメッセージをお願いします。
川口 今回の「C.O.S.M.I.C Love」はみなさんの日常のなかでリラックスしながら聴いていただきたい楽曲です。タイトルを連続で言っているところはとてもキャッチーで耳に残ると思うので、何回も何回も楽しんでいただけたらなと思っています。韓国語での歌唱では、私のデビュー曲「Look At Me」韓国語バージョンからの成長もぜひ感じていただけたら嬉しいです。私自身はめちゃめちゃ野心家なので、ありがたい環境にいるという現状に感謝しつつ、どんどん新しい自分をファンの皆さんに届けていきたいし、どんどん新しい仕事を開拓していきたいと思っています。今後の川口ゆりなに期待してください!
(取材:吉澤陽菜、大橋礼実/撮影:M.Yamazaki)