最終回まで残り2話と迫ったドラマ「ネメシス」(日本テレビ系)が苦戦を続けている。
前週放送の第8話では、ヒロイン・美神アンナ(広瀬すず)が史上初のゲノム編集ベビーだった詳細が語られ、その黒幕が女子大生を騙っていた菅朋美(橋本環奈)であることも明かされるなど物語は急展開を迎えることに。しかし視聴率はシリーズワースト2位の7.8%に留まり、平均視聴率の8.6%はライバル作品と目される「ドラゴン桜」(TBS系)の平均14.0%に遠く及ばない有様だ。
しかし「ネメシス」には広瀬と橋本という若手の二大美人女優に加え、櫻井翔や江口洋介、石黒賢や真木よう子といった大物が続々と出演。さらには仲村トオルや勝地涼、大島優子やKAT-TUN上田竜也などオールスターキャストと呼ぶにふさわしい陣容を揃えている。それにも拘らず、なぜ数字が上向かないのか。それはライバル作品を彩る重要な要素が本作品には欠けているからだというのである。
「今期のドラマでは視聴率の良し悪しに関わらず、ほとんどの作品で艶っぽい場面が話題を呼んでいます。石原さとみ『恋はDeepに』(日本テレビ系)や吉岡里帆『レンアイ漫画家』(フジテレビ系)、川口春奈『着飾る恋には理由があって』では、ヒロインの交わす熱いキスが注目を浴びることに。一見、艶要素のなさそうな『ドラゴン桜』(TBS系)でも女子高生役の南沙良が風呂上りの姿を見せており、視聴者が湧いています。それに対して『ネメシス』では広瀬や橋本がこれっぽっちも艶気を見せておらず、多くの視聴者を落胆させている状況です」(テレビ誌ライター)
第8話では真木よう子が自慢のバストを揺らしながら走る場面もあったが、それもほんの数秒間だけ。囚われの身になってベッドに拘束された広瀬も、がっちりと全身をガードされた服を着ており、なんとしても体の線を見せるものかという決意すら感じさせるほどだ。
「おそらくはゲノム編集という大きなテーマを見せるため、物語の軸をぶらさないように広瀬や橋本には艶っぽい姿をあえて封印しているのでしょう。その意気や良しですが、肝心の数字に繋がらなくては意味がありません。そもそも終盤になって展開が急にシリアスになり、シリーズ前半でのドタバタコメディぶりなんだったのかと迷走ぶりまで指摘される始末。石原や吉岡らの恋愛ドラマとは異なり、キスシーンすら期待できないのですから、視聴者の興味がそがれるのも致し方ないところです」(前出・テレビ誌ライター)
櫻井のコミカルな演技もどうにも空回りしている印象のぬぐえない「ネメシス」。6月6日放送の第9話は手に汗握る展開になりそうだが、それに視聴者が付いてくるかどうかはなんとも未知数ではないだろうか。