永野芽郁が「ハコヅメ」で見せつけた、ミリ単位の超繊細な演技力

 まさかこんなに号泣することになるとは! 9月15日に放送されたドラマ「ハコヅメ~たたかう!交番女子~」(日本テレビ系)の最終回に、思わず落涙した視聴者が続出したようだ。

 最終回では、3年前に桜しおり巡査(徳永えり)をひき逃げした容疑者が町山警察署の警察官たちから追い詰められ、桜とペアを組んでいた戸賀崎(ムロツヨシ)が「死んで許されるわけがない!」と一喝。生きて罪を償えと説き伏せ、逮捕する場面がクライマックスの一つとなっていた。

 犯人逮捕に捜査一係の面々が喜びを爆発させる姿や、番組終盤で桜が警察への復帰を決意したシーンなどには、視聴者から<最終話、号泣した!><録画を見て朝から号泣><永野芽郁が戸田恵梨香の悪口を言うシーンで号泣>などと“号泣”のオンパレード。コミカル要素の強い本作でこれほど泣かされるとは、良い意味で裏切られた人も多かったことだろう。

「原作と脚本が高度に融合し、笑いと涙、コミカルとシリアスをいい具合にミックスした本作は、ドラマの完成度という面では今年のドラマの中でもトップ級の出来栄えでしょう。そして演者たちが見せた演技力もまた、本作に欠かせない要素となりました。ムロや戸田恵梨香、重要な脇役だった三浦翔平らの演技が光るなか、視聴者に強い印象を残したのが主役の新米警察官を演じた永野芽郁だったことは間違いありません」(業界関係者)

戸田と永野のコミカルな演技は、シリアスな場面を強く印象付ける効果を放っていた。トップ画像ともにドラマ「ハコヅメ」公式インスタグラム(@hakozume_ntv)より。

 その永野は2018年上半期の連続テレビ小説「半分、青い。」のヒロイン役で、18歳にして演技派の片りんを示すことに。本作でもまだ21歳の若手女優ながら、“ペア”を組む戸田と比べてもそん色のない演技力を示していた。なかでも「ハコヅメ」で注目されたのが、目の演技だという。

「仕事に悩む新米警察官の川合麻依巡査(永野)は思いつめた表情を見せる場面が多く、そのたびに永野の顔がアップで映ることに。その時に見せるわずかな目の動きで川合がどう悩んでいるのかが視聴者にはビビッドに伝わり、意を決して行動に移す瞬間などが見て取れたのです。文字通りミリ単位の動きだけで感情の起伏や心のひだを表現できる女優はベテランでもなかなかいないもの。それを21歳で身に付けている永野の演技力はもはや、若手女優では断トツではないでしょうか」(前出・業界関係者)

 本作では川合(永野)がペア長の藤(戸田)を見つめるシーンが多く、藤の発する言葉への反応が、ミリ単位の目の動きでありありと伝わってきた。ハコヅメロスに苦しむ視聴者も、永野の次回作に期待が高まるところではないだろうか。