その笑顔は家族思いの表れか、それとも…?
5月24日放送のNHK連続テレビ小説「ちむどんどん」第32回では、比嘉家の長男・賢秀(竜星涼)がひょっこりと、沖縄・山原村の実家に戻ってくる場面があった。
その賢秀は家族に無断で東京に出て、プロボクサーになっていた。デビュー戦ではアマチュアの強豪に一方的な勝利をおさめ、一躍「沖縄の一番星」として話題に。その勢いで所属ジムの会長らから60万円もの大金を借りまくり、実家に送金。比嘉家にのしかかっていた借金問題は解決したはずだったが…。
「初戦に勝てたのは対戦相手が腹を壊していたから。第二戦目では一方的に殴られ、第一ラウンドの途中で『ありえん! もうやめた!』と勝手にリングを降りてしまいました。翌朝にはジムから姿を消し、お金も借り逃げすることに。しかもリトル・オキナワと呼ばれる横浜・鶴見では上京した妹でヒロインの比嘉暢子(黒島結菜)に偶然に出会うも、なんと暢子のお金まで持ち逃げしていたのです」(テレビ誌ライター)
暢子のお金を競馬ですってしまった姿は、どこからどう見ても人間のクズと言わざるを得ないだろう。ところがどうやって旅費を稼いだのかは分からないが、なぜか実家に戻ってきた賢秀。送金した60万円を返済するため、家族はまた新たな借金に追われることになったのだが、いったいどんな神経をしているのだろうか。
しかしそれ以上に視聴者を驚かせたのが、母親・優子の態度だ。賢秀の姿を見て「賢秀! お帰り!」と満面の笑みで迎え入れ、「早く上がりなさい。すぐご飯の支度しようね」と放蕩息子の帰還を大歓迎していたのであった。
「その態度に視聴者からは《甘やかしすぎでしょ!》《笑顔の優子さんがむしろ怖い》といった声が続出。優子が甘すぎるからこそ賢秀は何の努力もしないようになり、反省すらできない体質になったとの指摘が持ち上がっています。借金に追われる比嘉家ですが、なんでも自分で背負い込みたがる過剰な自己犠牲もあいまって、《諸悪の根源は優子さんにあり》との声まで出る始末。この調子ではまた賢秀がなんらかのトラブルを起こすのは確実で、この母あってこの子ありなのかと思わずにはいられません」(前出・テレビ誌ライター)
あまりにも異様な母子関係に、一部からは<賢秀だけ父親が違うのでは?>といった陰口まで叩かれている有様だ。無邪気に兄の帰宅を喜んでいた高校生の歌子(上白石萌歌)はともかく、笑顔を見せずにけげんな表情に終始していた小学校教師の良子(川口春奈)だけが、比嘉家で唯一の良心なのかもしれない。