歌詞に注目!乃木坂46の30thシングルは原点回帰の“オタク賛歌”か?

 乃木坂46の30thシングル「好きというのはロックだぜ!」の音源とジャケット写真が7月28日に公開された。

 今作の歌詞や曲調は初期の乃木坂46、あるいはAKB48のような雰囲気があると評判だ。そもそも曲名からしてAKB48っぽい響きを持っている。

「乃木坂46といえば『きっかけ』や『君の名は希望』、『シンクロニシティ』のようにメッセージ性が高く、やや重い雰囲気のある曲が代表曲となっています。ただ初期には『ぐるぐるカーテン』や『おいでシャンプー』といったライトな感じの曲も多く、ネットには《初期の乃木坂って感じで良い!》との声も。今作には“原点回帰”の意味も込められているのかもしれません」(芸能ライター)

 そんな「好きというのはロックだぜ!」では、歌詞にも注目が集まっている。歌詞の内容は<世の中に何も期待していない「僕」が「君」と出会えて愛を知った>といったもので、乃木坂46の楽曲にはよく見られるパターン。ただ今回は、表現方法がよりダイレクトになっているようだ。

「サビには《愛ってこんなにも力があるのか》というフレーズがありますが、従来の曲では『愛の力』について、様々な表現を用いることで婉曲的に表現していました。たとえば『シンクロニシティ』の《泣いてる人のために僕もどこかで何も気づかずそっと涙流したい》などです。このように、やや文学的な歌詞で“愛の力”を表現してきたなか、今回の曲はかなりストレートな歌詞になっているのが特徴。その点についてファンの意見は《原点回帰?》という声と、《変わり続ける乃木坂46の新しい形態》という声に二分されているようです」(前出・芸能ライター)

 感情をシンプルに表現する歌詞は、むしろ48系グループっぽいとも言えそう。そんな30thシングルの歌詞について、<まさにオタク心を表現している>との指摘もあるという。

 たとえば<君に会えるかもしれない、明日が楽しみだ>という箇所は、ミートアンドグリートやコンサートを翌日に控えるファンの心情そのものだろう。そして<誰かを好きになる、易しいことなのに、運命的に出逢わなきゃ心は動かない>という箇所は、乃木坂46を応援し始めたころの初心を表しているのではないだろうか。

昭和テイストにあふれるジャケットも話題を呼んでいる。※画像は通常盤。トップ画像はTYPE-A

 ほかにも、同曲がオタク心を表現していると推察できる点があるという。それは意外なことに、歌詞には一カ所も「ロック」という単語が出てこない点だというのだ。

「曲調もさほどロック系ではないのに、なぜタイトルに“ロック”と入っているのか。それはアイドルに振り向いてもらえるわけもないのに、好きだ好きだと言っているファンのことを《ロックだね》と評している、との考察がファンからあがっているようです。いずれにせよ今回の曲を巡っては、アイドルがオタク側に立って歌う『オタク賛歌』との捉え方も多く、その点がファンには新鮮に映っているようですね」(アイドル誌ライター)

 発表された時から、変わり種なタイトルだとして話題となっていた今作。その歌詞についても、これまでの乃木坂46とは何かが違っているようだ。