【六本木クラス】楠木優香の過去に不審点あり?「ジャパンオリジナル」で生じた不自然な箇所とは

 ドラマ「六本木クラス」(テレビ朝日系)の視聴率が回復しているようだ。

 8月4日放送の第5話では世帯平均視聴率で前回から1.0ポイント上昇の9.1%をマーク。初回の9.6%に続く数字で、久々の9%台となった。この調子で視聴率が上向くのであれば、10%の大台に乗る可能性も十分にありそうだ。

「最大の貢献者は麻宮葵を演じる平手友梨奈に尽きますね。本作での平手は、彼女の女優人生で最大級の可愛らしさを発揮。しかも主人公の宮部新(竹内涼真)にキスをしたり、好きだと言い切るなど、ラブロマンスのヒロインという役割をきっちりとこなしています。『ドラゴン桜』(TBS系)などこれまでの作品では平手がここまで恋愛要素を演じることが少なかったので、視聴者にとっては新鮮な驚きとなっています」(テレビ誌ライター)

 その平手に加えて、恋のライバル的な立ち位置の楠木優香を演じる新木優子も、密かに視聴率を下支えしている重要な存在だろう。

 もとよりその美貌には定評のある新木だが、本作では二十歳の葵に対して、アラサーの優香を好演。実年齢でも21歳の平手より8つ年上で、両者の放つ美貌にはそれぞれの良さがあり、視聴者の目も「美の競演」に注がれているようだ。

こんな美女二人で取り合いになるなんて新が羨ましすぎる!? トップ画像ともに©テレビ朝日

 そんな優香(新木)を巡って、今回の第5話にはちょっとした違和感があったという。本作は韓流ドラマの「梨泰院クラス」を日本風にリメイクした“ジャパンオリジナル”とあって、日本の基準で見るといささか不自然な点も少なくないのだが、明らかな間違いとなるとさすがに話が違ってくるところではないだろうか。

「それは優香が児童養護施設で育ったという設定です。もちろんこれも『梨泰院クラス』の設定を踏襲しているのですが、問題は序盤で映された23年前の場面。ここでは優香の母親が娘を施設に預け、『これから先生の言うことちゃんと聞くのよ』と言い聞かせる場面がありました。その後に優香の声で入る『あの人は最後まで「迎えに来る」とは言わなかった』というナレーションは完全に原作通りですが、この場面に明白な誤りがあるというのです」(前出・テレビ誌ライター)

 というのも日本の児童養護施設では両親がいないか、もしくは虐待を受けているといった入所要件が求められる。いくら母親が貧乏だったとしても、シングルマザーや生活保護世帯というだけでは児童養護施設にはなかなか入所できないという。

 一方で韓国では「養育できない親の子供」も入所できるケースにあたるようだ。キリスト教が広まっているお国柄からか博愛の精神で子供を受け入れる例もあるようで、韓国人は「梨泰院クラス」で母親が子供を施設に預ける場面を見ても、とくに不自然さは感じないというのだ。

「ただ『六本木クラス』の視聴者にとって、この程度の不自然さは織り込み済みでしょう。そもそも新の父親がひき逃げ事故に遭った時、犯人の長屋龍河(早乙女太一)が大企業経営者の息子というだけで警察でも優遇されることなど、日本ではありえませんからね。逆に言えばそういう不自然さに目をつぶってこそ、本作のダイナミックな展開が楽しめるというもの。ともかく平手と新木による美の競演は、本家の『梨泰院クラス』を上回る魅力となっているはずです」(前出・テレビ誌ライター)

 果たして新を巡る葵と優香の争いはどうなるのか。決着を知らないままでいたい人は、本作が最終回を迎えるまで「梨泰院クラス」を観ないようにしておきたいところだ。