え、このタイミングで!? 二重の意味で視聴者も驚いていたようだ。
8月19日放送のNHK連続テレビ小説「ちむどんどん」第95回では、新天地での新婚生活を始めたヒロインの青柳暢子(黒島結菜)が、つわりらしき症状を見せるシーンで幕を閉じていた。
料理人として働いていたイタリア料理店の「アッラ・フォンターナ」から独立し、自分の店を持つことになった暢子。沖縄料理店を開きたい彼女は東京・杉並に貸店舗を見つけていた。2階は従業員用の寮となっており、間取りは2LDKほど。そこを新居として結婚したばかりの夫・和彦(宮沢氷魚)と一緒に引っ越してきたのだった。
部屋には引っ越し用の段ボール箱が並ぶなか、新天地での生活に表情も明るい二人。ここで暢子がおなかがムカムカすると言い出し、いきなりへたりこんだのである。
「これは明らかに妊娠の兆候で、つわりが来たのでしょう。次週予告ではフォンターナの大城房子オーナー(原田美枝子)から『お店のオープンは延期しなさい』と告げられる場面もあり、新規開業を目前に妊娠が発覚するという間の悪いタイミングになっていたようです」(芸能ライター)
これから新たな生活が始まるというのに、後先を考えずに子作りに励んでいた暢子と和彦。呆れかえる視聴者は、その無計画ぶりに驚いていたことだろう。
ともあれ艶っぽい描写はキス止まりの朝ドラとあって、ここまでのストーリーでは妊娠を匂わせるような場面は一切なかった。それは当然だとしても、この時点で妊娠したということに、もう一つの驚きが隠されていたのである。
「暢子と和彦は横浜・鶴見の沖縄料理店『あまゆ』の2階に下宿しており、結婚後も貸店舗に引っ越すまでのあいだは下宿を続けていました。よもや新婚夫婦が風呂なし下宿に住むのかと視聴者もいぶかっていたものですが、どうやらその下宿で二人はやることをやっていた様子。1階には店主と娘、そして娘の連れ子が住んでいるなか、防音対策など微塵もない木造の古い下宿で、暢子と和彦はほとばしる若い衝動をぶつけ合っていたようです」(前出・芸能ライター)
二人が下宿に住み続けていたのは、住居付きの貸店舗に引っ越すことを見込んでの脚本だったはず。それが結果的に、若い二人が夜の生活を風呂なし下宿でエンジョイするという、とんでもないシチュエーションを生み出す結果となっていた。
どうやら、艶っぽい場面は描かないという朝ドラの流儀が、視聴者に驚きと興奮を抱かせる形となっていたようだ。