【ちむどんどん】沖縄四兄妹の50年は描かれない?クランクアップに昭和47年の比嘉家が大集合していた!

 ネット民の予想は外れたものの、それがさらなる混乱を生み出すこととなったようだ。

 9月9日放送の情報番組「あさイチ」(NHK)では、NHK連続テレビ小説「ちむどんどん」でヒロインの青柳暢子を演じる黒島結菜を迎えてのプレミアムトークを開催。そこで初出しされた動画に、多くの視聴者が驚きを隠せなかったという。

 朝ドラの「ちむどんどん」では8月31日にクランクアップしていたことが発表済み。NHKが公表した画像にはセーラー服姿の暢子が写っており、それが暢子の娘や孫なのではないかと、ネット民が予想していたものだ。

 しかしその予想が外れていたことが、今回の初出し動画で判明。というのもセーラー服姿の黒島がくす玉を割るシーンには、同じくセーラー服姿の妹・歌子(上白石萌歌)や、白ブラウスを着た姉の良子(川口春奈)らも映っていたからだ。

「どうやらクランクアップのシーンでは、暢子がまだ沖縄に住んでいた昭和47年(1972年)ごろが舞台になっている様子。母親・優子役の仲間由紀恵も9月5日付のブログにクランクアップ時の画像を載せており、こちらには兄・賢秀(竜星涼)の姿も。なんとこの場面には比嘉家の全員が勢ぞろいしていたようです」(テレビ誌ライター)

 沖縄の実家に比嘉家全員が揃うのは、7月21日放送の第74話にて、旧盆のウークイに家族が集まった時以来のこと。ただその場面ではあくまで昭和53年8月の場面が描かれており、まさかクランクアップで時代がさかのぼるとは、視聴者は誰一人として予想できなかったに違いない。

比嘉家が勢ぞろいしたクランクアップ。仲間由紀恵公式ブログより。

 ここで問題になってくるのは、あと15回しかない残りの放送でどの時代までを描くのかということだろう。本作はもともと「個性豊かな沖縄四兄妹の、本土復帰からの歩みを描く笑って泣ける朗らかな、50年の物語」という触れ込みだったはず。しかも本作のチーフプロデューサーは前作「カムカムエヴリバディ」との比較で、「100年を描くより、50年を描くほうが倍くらい細かく、一見どうでもいいことも描ける」と大風呂敷を広げていたものだ。

 しかし本土復帰の昭和47年からの50年であれば、最終的には2022年まで描く必要がある。物語がスタートした昭和39年(1964年)が起点だとしても2014年まで描くこととなり、第110話時点の昭和54年(1979年)からはあと35~43年もの歴史をなぞらなければならない計算なのだから、驚くよりほかはない。

「それもあって視聴者のあいだでは『すべては暢子の夢だった説』がまたもや信ぴょう性を高めることに。高校生の暢子が上京後の生活を夢として体験し、目が覚めた後に『こんな素敵な未来が待っているなんて、ちむどんどんする!』とハシャぐというものです。さすがにそれはないと思いますが、それならセーラー姿でクランクアップした意味は何だったのか。とにかく終盤や最終回の展開で、これ以上視聴者をガッカリさせないようにお願いしたいですね」(前出・テレビ誌ライター)

 果たして最終回まで駆け抜けた視聴者たちが口にする感想は「ちむどんどんした!」なのか、それとも「まさかやー!?」なのか。いまのところは「アキサミヨー!」と頭を抱える未来ばかりが見えてしまっているようだ。

※トップ画像は©NHK