【舞いあがれ!】柏木はパイロットへの道を閉ざされた?「いろいろ学んでる」が意味するものとは

 これは倉庫入りしたキャラクターの「蔵出し」だったのだろうか?

 1月5日放送のNHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」第65回では、ヒロインの岩倉舞(福原遥)が恋人の柏木(目黒蓮)に電話をする場面があった。そこで描かれた柏木の様子に、不穏な空気を感じる視聴者も少なくなかったという。

 航空学校で同期だった二人は別々の航空会社に内定をもらうも、リーマンショックの影響で舞はハカタエアラインへの入社が1年延期されることに。それに対して大手航空会社に入社したらしき柏木はどうやら、国内の空港で研修を受けているようだ。

 舞から「忙しいんやろ?」と訊かれた柏木は、「研修中だけど、いろいろ学んでる」と返答。その言葉にはどんな意味が潜んでいるのだろうか。

「この場面からは二つの状況が想定できます。ひとつはパイロット候補生として入社しながらも、リーマンショックの影響で訓練課程が中止され、地上職員として勤務することになったもの。もうひとつは通常の研修として、空港旅客業務を学んでいるものです。果たして本作ではどちらのパターンを描くのか、航空ファンもドラマ好きも大いに気になるところでしょう」(飛行機に詳しいトラベルライター)

 JALやANAではパイロット候補生として入社した場合でも、最初は空港旅客業務や予約センター業務といった地上業務を担当する。その研修を通して航空会社全体の仕組みを覚えるほか、仲間と共に働くことの大切さを学んでいくという。

 一方で現実世界では、2009年入社のパイロット候補生は会社側から「パイロットにはなれない」と通告され、地上職員に回されていた。業績回復後には訓練課程に進めたものの、入社後すぐに辞めてしまうケースもあったという。

「いずれにせよ地上職の研修は必須であり、プライドの高い柏木が空港旅客業務を無事に務められるのかは大いに疑問です。舞が掛けてきた電話でも、柏木は自分から『じゃあ、また』と言って先に切っていました。そんな“俺様ぶり”全開の柏木が、クレーム対応も多い旅客業務を満足にこなせるとはとても思えません」(前出・トラベルライター)

恋人の舞に相談することなくアメリカへの短期留学を決め、居酒屋で打ち明けていた柏木。トップ画像ともに©NHK

 この調子だと、柏木が画面に登場するのは今回が最後となるのだろうか。舞と異なる航空会社に入社した時点で、舞との関係が切れるフラグだと感じた視聴者もいたことだろう。

 そもそも舞から「うちの工場、大変やねん」と窮状を訴えられても、「パイロットにはなるんだよな?」としか返せなかった柏木。このすれ違いが埋まるとはとても思えないと、視聴者もため息をついていたのかもしれない。