工場の騒音問題に興味のある視聴者なんているのだろうか。そんな声もあがっているようだ。
2月21日放送のNHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」第98回では、ヒロインの舞(福原遥)と歌人の貴司(赤楚衛二)による新婚生活が描かれることに。貴司は初の歌集に重版がかかるなど、幸せな新婚生活を送っているようだ。一方で視聴者のほうは、ここから話がどう展開していくのか、気になって仕方がないという。
「前回、ついに舞と貴司が結婚。貴司は歌人として順調なスタートを切り、一方の舞は町工場の営業職がすっかり板についてきました。登場人物が幸せなのはいいことですが、物語がすっかり落ち着いてしまい、次のエピソードにどうやって繋げるのかが見えない状況です。今回、市役所職員が騒音測定をするなど工場を舞台に新たな展開が始まりそうですが、正直なところ魅力的な話になる予感はあまり感じられませんね」(テレビ誌ライター)
本作では今後、舞が長崎・五島の離島を結ぶ電動小型飛行機の開発に乗り出すはず。しかしここ2週ほどは貴司を中心としたエピソードとなっており、飛行機開発の話題はどこかに行ってしまっていた。
ただ、まだ一カ月以上も放送を残すなか、ここからはまだ一つ二つは新たなエピソードがあるはず。それは朝ドラの前2作品を振り返れば明らかだという。
前々作の「カムカムエヴリバディ」は放送開始が11月にズレこんだことから、同じ第98回が放送されたのは昨年3月21日のこと。「舞い上がれ!」より丸1カ月ずれていたことになる。その第98回では大月家が岡山の雉真本家を訪問中。終盤の中心人物だったアニー・ヒラカワが登場するのは同じ週に放送された第102回であり、アニーの正体を巡る騒動はまだ始まっていなかった。
前作の「ちむどんどん」では、ヒロインの比嘉暢子が沖縄料理店の開店を目指し、料理人の矢作を雇いたいとオーナーに進言。その後、東京・杉並で自分の店「ちむどんどん」を開店し、さらには故郷の沖縄にUターン移住したのは記憶に新しいところだ。
「電動飛行機開発が最終的なエピソードなのであれば、その前にもう一つ何かしら大きな展開があるはず。しかし現状ではどんなエピソードが来るのか、まったく予想のつかない状況です。第98回では舞が新聞記者の御園(山口紗弥加)からオープンファクトリーのアイデアを教えてもらっていましたが、果たしてそれが視聴者を惹きつけるような面白い話になるのか、正直なところ不安ですね」(前出・テレビ誌ライター)
舞と貴司の結婚をもっと後に持ってきて、その直後に電動飛行機に乗り出せばよかったのでは。そんな批判が3月に渦巻いていないことを祈るばかりだろう。