【舞いあがれ!】次週予告でネタバレ?パリに逃避行の貴司がしれっと帰ってきていた!

 どうやら大した悩みではなかったようだ。

 3月24日放送のNHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」第121回は、歌人の貴司(赤楚衛二)がパリへと旅立つシーンで終わっていた。

 パリでは、小学生のころからお世話になっていた“おっちゃん”こと八木(又吉直樹)に会うつもりの衛二。果たして貴司の運命は…と気になるところだが、そのネタバレが本編終了後の次週予告に映っていたのである。

 2冊の短歌集がヒットするなど、新進気鋭の歌人として活躍していた貴司。しかし娘が生まれたあたりから、幸せな家庭に心が安住してしまったのか、新たな短歌が詠めなくなっていた。短歌を書くのはもうしんどいとメンタルを病んだ貴司は、「おっちゃんに会いたいな」と妻でヒロインの舞(福原遥)に打ち明けたのである。

「古書店のデラシネを営んでいた八木は、就職した貴司が会社になじめず辛い思いをしていた時期に『大きなものに呼ばれた』との理由でデラシネを閉店。その後、貴司の短歌が新聞に掲載されたことを知ると、貴司のもとを訪れてデラシネの経営を任せていました。その後の行方が今回、貴司に送られてきた絵葉書により判明したのです」(テレビ誌ライター)

 舞からパリ行きを勧められた貴司は、妻と3歳の娘を東大阪の自宅に残したまま旅立っていった。次週予告ではパリのアパルトマンらしき部屋で八木と向き合っている様子を紹介。無事に会うことができていたようだ。

 だが、短歌が詠めずに苦悩していた貴司がパリに行ってしまったら、そのまま住み着いてしまうのでは?と危惧する視聴者も少なくない。八木から貴司へと受け継がれた古書店のデラシネだが、その店名は「根無し草」という意味。パリで根無し草な生活を送っている八木と同様に、貴司も東大阪に戻ることなく、根無し草へと化してしまうのだろうか?

小学生当時の貴司に、詩や短歌を詠む意義を伝えていた八木。トップ画像ともに©NHK

 次週でついに最終週を迎える「舞いあがれ!」。このタイミングで貴司がパリに旅立ったことは、ヒロイン舞の生活にも大きな影響を与えそうなものだ。果たして貴司の運命はどうなるのか。

「貴司が旅立つシーンには雪が降っており、切なさを感じさせました。もしやパリに沈没してしまい、舞と幼い娘が母子家庭さながらになるのではと危惧した人も少なくなかったことでしょう。ところが次週予告には、長崎・五島の空港らしきところに舞の家族がいて、そこにはしっかりと貴司の姿も。屈託のない笑顔を浮かべており、どうやらパリから何の問題もなく帰国していたようです」(前出・テレビ誌ライター)

 貴司が無事に帰国すること自体は、視聴者としても歓迎するところだろう。だが、その姿を次週予告でネタバレしてしまうのはいかがなものか。これではパリに赴いた貴司が、八木との話し合いを通してあらためて短歌に向き合うようになり、新たな想いを胸に帰国した、といった筋書きが丸見えではないか。

 この安易な次週予告には視聴者もガッカリだが、せめてもの救いは柏木(目黒連)や鶴田(足立英)、佐伯(トラウデン都仁)や空山(新名基浩)の姿が確認できたこと。どうやらかつての登場人物が大集合という展開になりそうで、これなら貴司ロス・ロスの痛手をあまり感じないで済むのかもしれない。