6月18日、東京・渋谷にて開催された「6.18パレード」が注目を浴びている。
同パレードはモデルでインフルエンサーのあおちゃんぺが呼びかけ人となり、「水着撮影会やグラビア、アイドル、モデル、コスプレなど、自分を表現する場を守るべく魅力を伝えるパレード」として開催されたもの。
主催者のあおちゃんぺは、埼玉県営プールにおける水着撮影会の中止問題をきっかけとして、6月9日にパレードの構想を発表。6月12日には渋谷警察署に道路使用許可を申請し、構想からわずか10日間で今回のパレードを実現へと漕ぎつけていた。
当日は約400人(主催者発表)がパレードに参加。渋谷区立神宮通公園を起点に、警察による先導のもと明治通り、神宮通り、公園通りを練り歩き、渋谷スクランブル交差点を経由して宮下公園にて解散となった。
沿道にはパレードの様子を撮影しようとする人たちが多数集まったほか、日曜日の渋谷を行き交う通行人や外国人観光客らも興味深そうにパレードを見物。これといった混乱もなくパレードは順調に歩みを進め、成功裏に終了していた。
パレード後には渋谷のクラブにてアフターパーティーを開催。こちらにも300人以上の賛同者が集まり、女性パフォーマーによるダンスや歌の披露などで大いに盛り上がりを見せていた。
今回のパレードに関して、本サイトでは主催者のあおちゃんぺを直撃。パレードの感想や、実現に向けた思いなどを訊いた。
【あおちゃんぺ】
11月19日生まれ、山梨県出身。157センチ。
黒肌ギャルユニット「Black Diamond -from 2000-」のメインボーカルとして2018年にデビュー。解散後は「バイキング」(フジテレビ系)の準レギュラーなどテレビ出演も多く、現在は報道番組「ABEMA Prime」(ABEMA)のレギュラーコメンテーターとして、ギャル視点での意見を発信している。ツイッター/インスタグラム @aochanp
――開催を発表した際の反響について教えてください。
あおちゃんぺ 最初のうちは身内だけが「いいね」してくれている感じでしたが、いまではエンゲージメントが450万回もあるんです(6月21日現在では857万回)。拡散していくなかで誹謗中傷もかなりありましたが、賛同の声のほうが圧倒的に多かったですね。
――具体的な妨害などは感じましたか?
あおちゃんぺ 今日のパレード本番ではまったくなかったです。ツイッター上では妨害というか、マイナスアピールになるようなこと、それこそウソを発信する人たちもいました。ただそれを妨害と捉えるか、それとも拡散になったと捉えるのかは考え方次第だと思うので、結果的には拡散になったのではと感じています。
――パレード自体の評価をお願いします。
あおちゃんぺ 5段階評価で言うと「3」です。なぜかというと参加者さんのドリンクを買いに行っているあいだにパレードがスタートしていて、途中で走って合流するなど私自身が段取りをミスったから(苦笑)。パレード自体はみなさんがルールを守って参加してくれたので、けっこう良い点じゃないかなって思います。
――来年も同じようなパレードをやりたいと表明されています。
あおちゃんぺ できたらいいとは思いますけど、この一週間は本当に死にそうな思いで準備してきたので、スタッフの集まり次第、そしてお金次第ですかね。多くの方々からカンパいただきましたが、今日だけで半分以上のお金を使いましたし、お金とスタッフの集まり次第でしょうか。それでも私の気持ちとしてはぜひやりたいと思ってますし、東京だけじゃなくていろんなところでやりたいです。
――パレード以外に、女性に対する支援活動みたいな考えはありますか。
あおちゃんぺ ありますね。 女性だけじゃなく男性も支援したいという気持ちがあるので、そういう会社を立ちあげられたらいいかなと思っています。今後のビジョンとしては、いろんな人の役に立つこと。なかでも自分で何かしらの活動をしている女性の役に立ちたいです。
――パレードのキッカケとなった水着撮影会の中止に関して、業界がこの先どうなっていくとお考えですか。
あおちゃんぺ 今回のパレードやアフターパーティーには、所属事務所からの圧力などが理由で出られなかったという女の子がたくさんいます。もし業界内に今後も撮影会を存続させたいとか大きくさせたいという思いがあるのなら、女の子たちを応援してほしかったです。でもこの業界自体は残り続けてほしいと思っているし、信念を持っていれば続けられると信じています。
――今回のパレードではグラビア業界の関係者が少なかったように感じられました。
あおちゃんぺ パレードに参加したいと言ってくれていた子はけっこういたんです。でも計画が進むにつれて、今後の活動に影響するから出ないでと事務所から言われたり、「参加しないよね?」と確認された子がたくさんいました。パレードのネット配信に「〇〇反対」みたいなものが映っていて、それを見た事務所側から直前にNGが出たという子もいました。たしかに見え方は気になるかもしれませんが、私としては「そういう次元なのかな?」って思います。いま声をあげなかったら、業界を潰されても文句が言えないんじゃないかと思うので、目先のことで判断するのではなく、業界そのものを愛してほしいです。
――ご自身が水着撮影会を主催されることもありえますか?
あおちゃんぺ できたらいいですね。今日みたいに下積みの子たちにギャラを出せるイベントってほとんどないと思うので、来てもらうからにはそれをマネタイズしてもらいたいというのが私の本心です。水着撮影会の開催にもお金やスタッフがたくさん必要になりますが、私がやる可能性はゼロではないと思います。
――ご自身が水着撮影会に出演する立場ではないにも関わらず、水着撮影会の中止をキッカケに声をあげた理由はなんでしょうか。
あおちゃんぺ 実は私も撮影会に出演していたんですよ。まだ下積みの時で、もう3年以上前ですが、水着の撮影会やコスプレの撮影会をやっていました。下積み時代はお客さんも呼べないし、衣装やヘアメイク、交通費も自腹だから、仕事すればするほど赤字になる世界。だからファンの人と会えたり、ギャラをいただける場所を取り上げてしまうのは本当に死活問題です。ただ今回のパレードは抗議活動ではなく、女の子を助けたいという思いで始めたこと。水着撮影会の中止はもちろんキッカケではありますけど、パレードに関して抗議という意味はまったくないです。
――撮影会の中止でお仕事がなくなったタレントさんにどんな声を掛けますか。
あおちゃんぺ 私は芸能のお仕事を始めて10年になるんですけど、「できるまでやればできる」ということをいつも心掛けてきました。下積みって1年や2年じゃないですし、自分の思い通りにいかないこともたくさんありますが、それでもあきらめないでいてほしいと思います。