AKB48初の研究生センター八木愛月が最新曲に込めた想いを語る!MVでは「そのままの自分を出しました」【インタビュー前編】

AKB48

 20周年イヤーを迎えたAKB48の65枚目シングル『まさかのConfession』が4月2日にリリースされる。

 本作の注目ポイントはなんといっても、史上初となる「研究生センター」として18期研究生の八木愛月が抜擢されたことだろう。MVでは高校の演劇部が舞台となっており、主役に指名された八木が「何で私なのか?」と驚く姿と歌詞がリンク。センターとして新しい一歩を踏み出す姿を象徴している。

 カップリング曲には“シアターの女神”として長年AKB48を支えた村山彩希の卒業記念ソロ曲『ゆいりー』のほか、AKB48を代表する春ソングをリバイバルし全メンバーで歌唱した『桜の花びらたち2025』、下尾みうがセンターを務める『タイムマシン不要論』、新世代の18期研究生による『晴れ渡る』、そして2024年に加入した19期・20期研究生による『Skipping stone』が収録されている。

 本サイトでは今回、史上初の研究生センターを務める八木愛月(18期研究生)に加え、初の選抜入りを果たした伊藤百花と花田藍衣(いずれも19期研究生)、そして総監督の倉野尾成美(チーム8)にインタビュー。前編ではセンター抜擢や初選抜への想い、MV撮影の裏話などを訊いた。

左から花田藍衣、倉野尾成美、八木愛月、伊藤百花

◆支えたいなと思わせてくれるセンターです

―― まずは『まさかのconfession』でセンターに抜擢された八木さんが、どれほどの「まさか感」を抱いたのかを教えてください。

八木愛月 まさか感は結構マックスで、研究生という立場で選ばれるとはまったく想像していなかったと言いますか、本当にびっくりしました。不安やプレッシャーもありましたが、研究生だから出せる全力さやがむしゃら感を、今まで以上に頑張りたいという気持ちでやっています。

――総監督の倉野尾さんから見ても「まさか」だったのか、それとも「なるほど」でしたか。

倉野尾成美 半々ですかね。八木愛月の勢いを感じていたのもありますし、センターに選ばれてどぎまぎしていたあづ(八木)の心情を考えると、この曲の「まさかの」というフレーズが似合う驚き顔をしてました。あづがセンターとして挨拶する時に「支えたいな」と思っちゃう。母性をくすぐられるというか母性かどうかも分からないですけど、支えたいなと思わせてくれるセンターです。

八木愛月(やぎ・あづき)2005年3月22日生まれ、東京都出身。18期研究生にして『まさかのConfession』ではセンターを務める

――本作についてはメンバーさんたちも「すごくAKB48らしい曲」とおっしゃっています。

倉野尾 恋愛が成熟している内容の歌は久しぶり。最近は片思いだったり失恋曲が多かったのですが、今回は恋が成就して歩き出しちゃっています!(※歌詞には「歩き出したStranger」という箇所が)

――センターの八木さんを後輩のお二人から見た時に、どんな印象を受けましたか。

伊藤百花 あづちゃんは人数が多い中でどこにいても見つけられるというか、自然に目が行っちゃうようなパフォーマンスを普段から見ていたので、すごくセンターがお似合いだなって思いました。でも研究生のセンターということで重荷というか、責任感とか不安とかは私に想像できないくらいあると思うんです。それが活動していくうちに自信のある笑顔を見せてくださることが増え、すごく頼もしい先輩だなって思うようになりました。もう本当についていきます!という気持ちです。

花田藍衣 あづさんのセンター曲『君と僕のポールスター』(※)の時、振り入れであまり揃わないことがありました。その時にあづさんが「ここはこのカウントでやろう」などとお声がけしてくださって、その時点でセンターとしてしっかりまとめていてスゴいなって思っていたんです。だから今回、表題曲のセンターをされてるのがすごく納得というか、いろんな場面で引っ張ってくださるんだろうなって思っています。すでに色々アドバイスもいただいてますし、「大丈夫だよ」って安心させてくださったり、本当にかっこいいなって。

※『君と僕のポールスター』は64thシングル『恋 詰んじゃった』のカップリング曲で、18期・19期研究生が歌唱。

倉野尾成美(くらのお・なるみ)2000年11月8日生まれ、熊本県出身。2024年3月よりAKB48の4代目総監督を務めている

――後輩二人からの言葉、八木さんはどんな風に受け止めましたか。

八木 嬉しいですね! 自分は先輩として何もできていないと思っていたんですけど。こう言ってもらえてすごく嬉しいのと、二人とも本当にしっかりしていて頼もしいです。これまで教えることはあまり得意ではなかったんですけど、二人よりは場数を踏んでいると思いますし、なんとなく教えたくなる後輩なので、これから私も先輩らしく頑張りたいなって思いました。

伊藤百花(いとう・ももか)2003年12月6日生まれ、埼玉県出身。19期研究生。この2月から女性誌「bis」の年間レギュラーモデル

◆緊張しすぎて集合の40分前に到着しちゃいました

――MVを拝見した印象だと、八木さんがわりとドキドキしているように感じたのですが、実際のところはどうでしたか。

八木 MVでは演技というより、そのままの八木愛月を出したという感じ。MVの内容自体も私に当てはまることが多くて、たとえば先輩に憧れて部活に入ったり、先輩を見る目とかはそのままの感じでやっています。だから素の私が見られるんじゃないかな。撮影ではやはり緊張したんですけど、先輩方が優しく支えてくださったので、楽しんでMV撮影ができました。

花田藍衣(はなだ・めい)2005年6月5日生まれ、神奈川県出身。19期研究生。本作のカップリング曲『Skipping stone』のセンター

――総監督の倉野尾さんから見て、センター八木さんの振る舞いはどのように感じましたか。

倉野尾 高校の演劇部が舞台なんですが、私とあづが交わるシーンが少なくて、あづが一人で練習してるシーンとかは絵コンテでしか見てなかったんです。それで私が部長として「主役は…八木愛月!」と指名するんですが、全体が繋がってから観てみたらすごく感動するシーンに仕上がっていました。この奇跡の物語と研究生初のセンターは、あづの頑張りを認めたうえの抜擢なんだなっていうのが、ほんとにあづらしくて。とても素敵な作品になったなと思いました。

――主役を指名した後に「円陣しよっか!」と声掛けするのも倉野尾さんですよね。

倉野尾 はい、私が言っています。今のAKB48もみんなで支え合いながらやっているので、あづが一人で悩んでるシーンから、メンバーが駆け寄ってみんなで踊るという状況が、スゴく今のAKB48を表わしているなと感じました。今回の監督さんが前作の『恋 詰んじゃった』でもお世話になった池田大監督で、前作に引き続いてAKB48の魅力をさらに加速させるようなMVにしてくださっています。ほんと、一人ひとりが輝くMVになっているんじゃないでしょうか。

 

八木愛月

――今回、19期研究生から伊藤さんと花田さんが初の選抜入り。選抜に入ると「こんなにも違うのか」ということを実感されたんじゃないでしょうか。

伊藤 もうすべてが新鮮で、初めてのことだらけだったので最初は結構緊張していました。勝手な想像で、ちょっとピリピリしているみたいに思っていたんですが、全然そんなことなくって。みんなで助け合おう、みんなであづちゃんを支えて全員でいいものにしようっていう雰囲気が流れていて。ダンスの練習でも全員で輪になって練習したり、先輩方にもたくさん助けていただきました。そのおかげで選抜の一員に入れていただけた実感がわいて、すごく嬉しかったです。楽しく勉強しながら撮影できたことが思い出に残っています。

花田 私もすごい緊張して、ジャケット写真の撮影では集合時間の40分前ぐらいに到着していました。本当に頭のなかはほぼ真っ白だったんですけど、いざ現場についたら先輩方が声をかけてくださったりして、すごく温かいなって思って。今回、同期がももちゃん(伊藤百花)だけで他は皆さん先輩だから、変な行動をしちゃいけないって思って、「自分の半径1メートル以外は歩いちゃダメ!」という意味不明なルールを自分で作るほどでした。でも実際にはいっぱい動き回れましたし、緊張もせずに、素直に嬉しいなって心から楽しめた現場でした。

倉野尾成美

――選抜のMV撮影だとお弁当がちょっと良かったりしましたか。

花田  ちょっと良かったです(笑)。飲み物もスターバックスさんのコーヒーが置いてあって、びっくりしてお母さんに写真を送っちゃいました。

倉野尾 可愛い(笑)。差し入れもスゴかったよね。長野の松本で撮影したのでいちごやりんご、りんご飴とかを差し入れていただいて、みんなでバクバク食べていました。

伊藤百花

◆誰が一番早く上にたどり着けるかっていう競争をしました!

――高校の演劇部を舞台にしたMVですが、何かエピソードや裏話があったら教えてください。

倉野尾  私が高校生だったのはもう5年以上も前なので、登下校のシーンを撮影した時には「今日の授業、何?」とか当時を思い出しながら、本当に同級生かのように撮影を楽しんでました(笑)。

八木 MVにリンゴが出てくるんですけど、休憩時間にみんなでめっちゃリアルに模写して対決してました。一番上手いの誰だったっけ。確か、ずっきー(山内瑞葵)さん?

倉野尾 ずっきー? ほんとに?「ずっきーさんハテナ」って疑問形になってるけど(笑)

八木 でもみんな上手でした! 私も上手でした(笑)。AKB48ってみんな模写できるんだって思いましたから。

伊藤 私たち(八木、伊藤、花田)と秋山由奈さんの4人が、演劇部の先輩方にダンスを教えていただくシーンがあって。佐藤綺星さんと大盛真歩さん、平田侑希さんが教えてくださったんです。そこでまほぴょんさん(大盛真歩)が、トイレに行かなくていいのかを訊く役割になって、こまめに「トイレ大丈夫?」「そろそろトイレいい?」って訊きまくるっていう(笑)

倉野尾 どんな先輩よ(笑)

花田藍衣

花田 MVにジャージ姿で走る場面があるんですけど、部活に遅れそうになっている感じで、もうめっちゃダッシュして、誰が一番早く上にたどり着けるかっていう競争をやりました。私はあいちゃん(佐藤綺星)さんに負けちゃったんですけど、テニス部に入っていた時のガンダッシュを思い出して、すごく嬉しい気持ちになりました。

(取材:渋谷のぞみ/撮影:KAGE)

【AKB48 65thシングル概要】
タイトル:まさかのConfession
発売日:4月2日(水)
種類
・初回限定盤 TYPE A 2000円(税込)
・初回限定盤 TYPE B 2000円(税込)
・初回限定盤 TYPE C 2000円(税込)
・通常盤 1200円(税込)
・Official Shop盤 1200円(税込)

◆『まさかのConfession』ミュージックビデオ
https://www.youtube.com/watch?v=uhPLp8zO5HM

65thシングル『まさかのConfession』通常盤 TYPE A