広瀬すずと櫻井翔のダブル主演ドラマ「ネメシス」（日本テレビ系）が6月13日放送の最終回で幕を閉じた。そのラストを巡り、視聴者の間では「映画化」に言及する声が高まっているという。
最終回では「世界初のゲノム編集ベビー」であるヒロインの美神アンナ（広瀬）が、父親の始（仲村トオル）とともに監禁されるも、探偵事務所ネメシスの風間（櫻井翔）が仲間の知恵と力を結集して救出。しかし始は首謀者の大和（石黒賢）に毒物を注射され、アンナに看取られながら亡くなってしまった。
最後は菅朋美（橋本環奈）の亡き母親が設立した菅研究所もろとも爆破されるところを寸前で回避。黒幕だった朋美は逮捕され、父親を失ったアンナは一度は日本を離れることを決意するも、風間らの説得によりネメシスで働き続けることとなった。
「当初から映画化が噂されていた『ネメシス』ですが、最終回ではゲノム編集ベビーの首謀者だった大和が死亡。全話を通しての謎だった菅研究所の正体や、アンナの出生にまつわる『20年前の事件』も全貌が判明し、もはや解くべき謎は残っていない状況です。これでは映画化したくても、描くべきテーマがもはや存在しないのではと、視聴者も首を傾げる事態となっています」（テレビ誌ライター）
とは言え、これほど豪華なキャスト陣を集めておきながら映画化がないとは信じがたいという視聴者も少なくない。そんな「ネメシス」ファンの間からは、最終回の中に映画化を示唆するヒントが隠されていたとの指摘があるというのだ。
「橋本環奈の演じる菅朋美は、亡き母親から遺伝性大脳変性症（HSCM）を受け継いでおり、その治療を目的にアンナの父親が持つゲノム編集の研究結果を狙っていました。その朋美は警察に逮捕されたものの、アンナらの誘拐を首謀したのはあくまで大和ですし、年齢的に『20年前の事件』には関わっていないこともあって、彼女の罪は実のところさほど重いものではないのです。しかもアンナは朋美に対して『父さんが残したデータで病気を治して、罪を償って』と告げていました。これは、膨大なゲノム編集データの解析を朋美に任せると宣言したのも同然。そこに映画化の鍵があるのではないでしょうか」（前出・テレビ誌ライター）
クランクアップ記念の花束を抱く橋本環奈。映画版ではどんな活躍を見せてくれるのか。ドラマ「ネメシス」公式インスタグラム@nemesis_ntv_）より。
とは言え「父親の残したゲノム編集データを解析」するだけでは、映画化は厳しいのではないだろうか？
「ドラマで大和がもくろんでいたのは、アンナのような天才を生み出すことに成功したゲノム編集技術を、我が子を天才にしたい親たちに売りつけること。そんな高度な技術を世界中の国家や組織が放っておくはずもありませんし、唯一の成功例であるアンナ自身も重要な標本として狙われることになるでしょう。一方でゲノム編集を研究し続けてきた朋美には、アンナの父親が残した膨大なデータを解析する動機も能力もあるので、彼女もターゲットになりえます。つまり映画版では、アンナと朋美を狙う勢力との闘いを描くことができるのです」（前出・テレビ誌ライター）
二大若手女優の広瀬と橋本を映画版の軸に据えることができれば、それだけでも見どころは十分。その二人を支え、窮地から救うのが櫻井という座組なら、ファンも十分に期待できるのではないだろうか。
