やはり「オリンピック効果」は無視できないレベルの影響を及ぼしていたようだ。
7月25日に放送されたドラマ「TOKYO MER~走る緊急救命室~」(TBS系)の第4話が視聴率10.1%をマーク。前回から4.3ポイントダウンの大幅減となった。これでシリーズ平均視聴率は13.2%に下落し、波瑠主演のライバルドラマ「ナイト・ドクター」(フジテレビ系)との差は1.5ポイントにまで縮まることとなった。
このように視聴率を大きく落とした原因はなんといっても、裏番組に東京五輪が来てしまったことにあるのは論を待たないところだろう。
「東京五輪では海外での生中継も考慮して、かなり遅い時間帯まで試合が行われています。『TOKYO MER』は21時台のドラマですが、第4話の同時間帯にはサッカー男子予選の『日本×メキシコ』(テレビ朝日系)をはじめ、バレーボール女子予選の『日本×ケニア』(NHK)、卓球混合ダブルス準決勝の「日本×台湾』(Eテレ)、競泳の予選(テレビ東京系)などを生中継。いずれも人気競技だったことで、ドラマの視聴率が削られたのは間違いないところです」(週刊誌記者)
スポーツ中継はひいきチームが負けそうな場合は視聴者が離脱しがち。それがこの日はサッカー男子で強豪メキシコ相手に日本が先制し、2-1で勝利。バレーボール女子はケニア相手にストレート勝ちを収め、卓球の混合ダブルスでは世界1位の台湾ペア相手に水谷隼・伊藤美誠ペアが見事な試合運びで圧勝するなど、いずれも視聴者が試合中継に釘付けになる要素が詰まっていたのである。
「そうなると、生で見る必然性の薄いドラマはどうしても忌避されがち。それでも二桁視聴率をマークした『TOKYO MER』は相当強い番組だと評価すべきでしょう。ただ次週8月1日放送の第5話でもまた、陸上男子100メートルの決勝や、卓球団体といった人気競技が同時間帯に目白押し。日本テレビでは『フリー枠』として何の競技を中継するのかまだ未定となっていますが、こちらもTBS側として大いに気になるのは確実です」(前出・週刊誌記者)
第4話が二桁視聴率をキープしたことで、直近では平均視聴率でライバルの「ナイト・ドクター」に抜かれる恐れはほぼなくなった「TOKYO MER」。ただ東京五輪の影響で視聴習慣が途切れたファンを呼び戻せるかどうかが、今後の大きな課題となってきそうだ。