朝ドラでは深津絵里が実年齢より30歳も若いヒロインを務めるなか、大河ドラマでは小池栄子が自分より20歳ほど若い女傑を演じていた!
1月9日にスタートしたNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」では、のちに鎌倉幕府を興す源頼朝(大泉洋)が、伊豆の北条家に匿われることに。そこで頼朝は、北条時政の娘である政子(小池栄子)の美しさに気を取られていた。
頼朝は政子の弟で本作の主人公である義時(小栗旬)に「あの歳でまだ嫁に行っておらぬようだが、なにか訳でもあるのか?」と訊ねることに。義時が姉について気性が荒く、さほど賢くもないと説明すると、頼朝は「あれだけの美しさ、もったいないのぉ」と残念がっていた。果たして政子はどれほど行き遅れていたのだろうか。
「頼朝は政子の10歳年上で、二人は頼朝が満31歳になる治承元年(1178年)に結婚しています。つまり二人が出会った時、政子はまだ二十歳くらいであり、現在の感覚でいえば行き遅れどころかむしろ早婚の部類だと言えるでしょう。しかし12世紀当時の武士階級では男子が元服後の15~16歳で、女子は12~13歳で結婚するのが当たり前。遅くとも15歳くらいまでに嫁入りするのが一般的で、政子のように二十歳でまだ未婚というのは、かなりのレアケースだったのです」(歴史に詳しいライター)
つまり「鎌倉殿の13人」で小池栄子は、二十歳前後の娘役を演じていることになる。それ自体も驚きだが、実はもう一つ、驚くべき登場人物がいるというのだ。
「主人公の義時は、政子の6歳年下。そのため物語の時点ではまだ14歳程度で、現代で言えば中学生の世代なのです。義時は17歳で頼朝の挙兵に従っていますが、これは武家の男子として決して若すぎることはありません。ただ第一話のラストシーンで馬を駆り、背後に女装した頼朝を乗せている義時がわずか14歳だったと知れば、多くの視聴者が驚くことでしょう」(前出・ライター)
なお、片岡愛之助の演じる兄・宗時は政子より年上で、正確な生年は不明ながら二十代の若武者であることは確実。それでも20歳以上若い役柄となるが、年齢的には政子や義時よりは無理のないキャスティングなのかもしれない