【カムカムエヴリバディ】佐々木希×深津絵里、衣装の対比に込められた意味とは!

 あまりに対照的な二人の違いが、今後の物語に影響する? 佐々木希の登場に驚く視聴者も多かったようだ。

 1月18日放送のNHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」第54話では、錠一郎(オダギリジョー)とトミー北沢(早乙女太一)がトランペット対決。東京の大手音楽事務所が主催する、関西ナンバーワンのトランぺッターを決める大会にて、トップを争う二人が指定の曲をセッションすることとなった。

 ここで二人が演奏したのは、同ドラマのオリジナルサウンドトラックに収録されている「リズム・エクスチェンジ(丈とトミーのトランペットバトル)」という楽曲。その曲名通り、錠一郎とトミーのソロ演奏が激しくぶつかり合いながら、リズムをやり取りするというものだ。

「ステージで錠一郎は真っ赤なスーツ、対するトミーは純白のスーツを着用。まるで紅白歌合戦のような対比にはNHKらしさが表れていたのではないでしょうか。しかもその対比は、ステージの下にも表れていたのです」(エンタメ誌ライター)

 錠一郎を応援するヒロインのるい(深津絵里)は、赤いラインが入った地味なシャツを着用。一方でコンテストを主催するササプロの社長令嬢こと笹川奈々(佐々木希)はトミーのことを「テクニックは一番」と評価。その奈々はいかにも高級そうな白いブラウスを身にまとい、イヤリングやブローチも白いパール製だ。

ササプロ社長の父親と共にステージを見つめる奈々(佐々木希)。ドラマ「カムカムエヴリバディ」公式ツイッター(@asadora_bk_nhk)より。

「この場面では、良家の坊ちゃんであるトミーや大手事務所の社長令嬢である奈々が白、そして戦災孤児の錠一郎とクリーニング店で住み込みで働くるいが赤という対比が鮮やかです。ここでの赤は、光に対する暗闇の象徴。日の当たる場所で育ってきたトミーや奈々と、暗闇でもがいてきた錠一郎やるいが、コンテストという真剣勝負の場で対峙する様こそが、本作が描き出す人間模様の象徴なのではないでしょうか」(前出・エンタメ誌ライター)

 今回のコンテストで錠一郎が選んだのは、本作を貫くテーマ曲とも言える「オン・ザ・サニー・サイド・オブ・ザ・ストリート」(ひなたの道)。そしてトミーが吹いたのは、ドラマオリジナル曲の「ヘイ!レッド・ホット(トミーのテーマ)」だった。それぞれの曲が衣装の色とは真反対であることは、錠一郎とトミー、るいと奈々の人生が交錯していくことの表れなのかもしれない。