これは素直に「匂わせ」と受け止めてもいいのだろうか?
3月23日放送のNHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」第100話では、ついに大月るい(深津絵里)が念願のアメリカ旅行に旅立つシーンが描かれた。その回にて、るいの訪れる街が“匂わせ”されていたという。
るいの母親・安子(上白石萌音)は昭和26年、るいが6歳の時に進駐軍将校のロバートと共に渡米。それ以来、母娘は音信不通となっていた。だが安子の兄・算太(濱田岳)を看取ったことをきっかけに、父方の実家である岡山の雉真家に32年ぶりの帰省を果たしたるい。叔父の勇(目黒祐樹)やその妻の雪衣(多岐川裕美)と昔話をするなかで、母親を探しに行きたいという気持ちが大きく高まったのであった。
「アメリカに渡った安子は、義弟にあたる勇にも連絡を寄越さず、その行方は知れぬまま。ただ勇によると、幼馴染で豆腐屋の娘である水田きぬには手紙を送っているかもしれないとのことでした。そして今回、るいは夫の錠一郎(オダギリジョー)と共に渡米したのですが、まさか母親を探す当てもなく広いアメリカに向かうわけもなく、おそらく安子の居場所に当たりがついている可能性が高いのではないでしょうか」(アメリカ在住歴を持つライター)
時は流れて物語の舞台は1999年となっており、大正14年(1925年)生まれの安子は健在なら74歳を迎える計算となる。残された時間が少ないなか、果たしてるいはどこに向かったのか。そのヒントが、るいの娘で現ヒロインのひなた(川栄李奈)の部屋に示されていたというのである。
「条映太秦映画村に勤務するひなたは、部屋の壁に時代劇関連のポスターなどを貼りまくっていました。それが今回、アメリカ関連のポスターやポストカードなどがずらりと並ぶことに。それらがすべて、ニューヨークに関連するものばかりなのです」(前出・ライター)
分かりやすいのはエンパイアステートビルのポスターと、その上に貼られたブルックリン橋のポスターだ。この二つは帝都ニューヨークを象徴するランドマークとして世界中でおなじみのスポットとなっている。
もう1枚のポスターはハンガー掛けされたシャツに隠れていて分かりづらいが、おそらくマンハッタンのビル群を上から捉えたもの。さらに柱に貼られているポストカードにもまた、ニューヨークらしい風景が写っているという。
「分かりやすいのは手前に階段、奥にドアが写っているポストカード。これはおそらくペリー通りの『キャリーズ・ストゥープ』というスポットです。1998年に放送が始まり、日本でも人気を博したドラマ『セックス・アンド・ザ・シティ』にて主人公のキャリーが住んでいたアパートの玄関で、ロケ地訪問のメッカとなっています。今回の第100話では時代が1999年になっていますから、タイミング的にもドンピシャですね。ほかにも中華街らしき建物や、ニューヨークらしい赤レンガの建物を写したポストカードも確認できます」(前出・ライター)
果たして安子はニューヨークに暮らしているのか。もし違っていた場合には、単にひなたが「I♡NY」的なニューヨーク大好きっ子だったというオチなのかもしれない。