久慈暁子アナ、退社直前の“涙”で実践してみせた「立つ鳥跡を濁さず」

 今回の涙はどうやら本物だったようだ。

 4月いっぱいでフジテレビを退社する久慈暁子アナが3月26日放送の「さんまのお笑い向上委員会」(フジテレビ系)にて、アシスタントを務めていた同番組を卒業した。

 番組の終盤ではMCの明石家さんまが「千本ノック」と称して、本来なら出演芸人が務める“閉店ガラガラ”ギャグをやるように無茶振り。人前でギャグを披露した経験などほとんどない久慈アナだったが、ずん飯尾和樹から教わった「じゃんけんポン酢は口内炎に染みる」というギャグを見事に演りきり、最後はさんまから祝福の花束を受け取ったのであった。

「それまではわりとクールな様子だった久慈アナですが、最後の閉店ガラガラではガチでテンパった表情を見せ、さんまからの花束には涙をこぼすなど、この日は感情のジェットコースターに振り回されていたようです。落涙した場面ではさんまから『この涙は何や!?』とツッコまれていましたが、久慈アナはギャグをやるためにスタジオの中央に歩み出たことを振り返って『この場に立つのってこんな怖いんだと思って』との思いを吐露。これには芸人たちも温かな笑いと拍手を送っていました」(芸能ライター)

 2月26日の放送回では鬼越トマホークの坂井良多から「お前が辞めてもフジテレビに1ミリもダメージねぇからな!」との罵声を浴びせられ、涙を流したことが報じられていた久慈アナ。だがその場面を精査すると久慈アナは「うぇーん」とわざとらしい泣き声を出すなど、どうやら泣き真似していたのが真相のようだった。

 それに対して今回は、さんまからの花束贈呈にガチで感動していた様子。目元には光る涙が確認でき、この日ばかりは本気で泣いていたのである。その涙が退社後の彼女を助けることになるかもしれないというのだ。

「閉店ガラガラギャグの披露について、さんまが『ここと全然違うの?』とアシスタント席を指さすと、久慈アナは『全然違います!』と即答。続けて『芸人さんって凄いんだなとあらためて思いました』と語っていました。その言葉にさんまは嬉しそうに『芸人って凄いねんで♪』とリアクション。バラエティ番組のアシスタントを1年間務めた最後の最後に、番組の主役である芸人たちに対するリスペクトを示したことで、辞める人にとって大切な《立つ鳥跡を濁さず》を実践した形となったのです」(前出・芸能ライター)

さんまから受け取った花束を手に最後の記念撮影。目元には泣き跡がうかがえる。トップ画像ともに久慈暁子公式インスタグラム(@kuji_akiko)より。

 久慈アナと言えば学生時代からモデルを務めていた美貌が先立つあまり、バラエティ番組にはあまりハマっていないという印象も否めなかったもの。それが今回の涙と「芸人さんって凄い」発言により、あまたの芸人たちを味方につけることができたのではないだろうか。

「慣れないギャグを披露させられた直後ですから、彼女には発言をつくろう余裕などなかったはず。つまり今回の『芸人さんって凄い』が久慈アナの本心から出た言葉だったことは共演の芸人たちにもしっかりと伝わったはずです。それは涙を流す久慈アナを見る芸人たちの顔に、柔らかな笑顔が浮かんでいたことからも明らか。フジテレビを辞めてフリーになる彼女にとって、今回は最高のエンディングを飾れたのではないでしょうか」(前出・芸能ライター)

 そんな美しいエンディングは、久慈アナにギャグ披露を無茶振りしたさんまによる演出だったのかもしれない。