【オールドルーキー】視聴率好調の第3話に潜んでいた「ちむどんどん級」のミスとは?

 あれ、さっきと言っていることが違うけど? 視聴者も思わず自分の耳を疑ったかもしれない。

 7月17日に日曜劇場「オールドルーキー」(TBS系)の第3話が放送され、視聴率10.8%をマーク。前回から0.4ポイント減少したものの、3回連続での二桁越えというまずまずの結果を残すこととなった。

 今回はSixTONESの田中樹が、日本記録を持つマラソンランナーの秀島修平役を好演。作中の「市原国際マラソン2022」では実際に公道を使用して本物のレースを再現し、マラソンでおなじみの中継車はTBSが自前の本物を用意。解説にはマラソン中継でおなじみの増田明美氏を起用するといった日曜劇場にふさわしい大掛かりな仕掛けが印象的だったことだろう。

「レース後の記者会見に日本陸連の関係者が一人もいないなど不自然な描写もありましたが、物語に影響することはなかったはず。世界記録を狙うような選手が出場するマラソン大会が7月に開催されることもありえないのですが、その点も第3話の魅力を減じることはなかったようです」(スポーツライター)

レース後には塔子(芳根)と新町(綾野剛)が首から関係者証を下げるなどリアリティにこだわった場面も。トップ画像ともに©TBS

 終盤ではスポーツマネジメント会社のヴィクトリーに勤務する深沢塔子(芳根京子)が、秀島の生涯成績について一気呵成に話す場面が話題を呼んだ。

 塔子は秀島の初マラソンとなった2019年10月18日のサンディエゴシティマラソンを筆頭に、これまで出場した5大会の正確な日付と順位を列挙。その上で次に目指すべきは9月の大会ではなく、来年2月のマイアミ国際マラソンで優勝賞金の120万ドルを獲得することだと進言。見事、秀島の信頼を勝ち取っていた。

 そんな見せ場に一つだけ、明らかなミスが潜んでいたというのである。

「それは上海マラソンにて『賞金8000万を獲得』とそらじんじた場面です。今回、冒頭で展開された記者会見では新聞記者が『前回の上海国際マラソンでは優勝賞金2500万円を獲得され』と質問していましたからね。具体的な数字を間違えるとは、脚本にケアレスミスがあったようですが、一部の視聴者からは《ちむどん効果だ!》との皮肉も出ているようです」(テレビ誌ライター)

 放送中のNHK連続テレビ小説「ちむどんどん」では、毎日のように何かしらの考証ミスが発生。ネット上でも物語の本筋よりミスの指摘が盛り上がっている有様だ。そのため「オールドルーキー」のケアレスミスにも、ちむどんどんの影響との軽口が飛んでいるらしい。

 もっとも本作の場合、優勝賞金が間違っていても話の本筋には何ら影響しないもの。肝心のスポーツシーンをしっかりと描いているところは、さすがの「日曜劇場クオリティ」と評せるところではないだろうか。