そのダメ出しには、視聴者も「その通り!」と納得していたことだろう。
10月23日深夜放送の「乃木坂工事中」(テレビ東京系)では「乃木ザカデミー賞 ワンフレーズ選手権」と題した演技対決企画が実施された。ここで2月に加入した5期生の井上和が受けたアドバイスが、全アイドル必聴のクリティカルな内容だったという。
最初のお題はエチュードの超短いバージョンと言ったところ。あらかじめ決められたセリフを、その場で発表される設定に合わせて即興で演じるというものだ。
トップバッターに選ばれたのは意外にも井上。先輩メンバーの演技を見た後だと逆にプレッシャーになる可能性もあり、1番手は意外に悪くない順番だったかもしれない。
ここで与えられた設定は「付き合いたてのデート。少しだけ遅刻してしまって待たせたカレに可愛く言う『ごめんね』」というもの。演技経験がないという井上は見るからに緊張を隠せない様子だ。だが5期生メンバー11名のなかでは、早くも女王感があるとの期待感も高い井上ゆえ、果たしてどんな演技を見せてくれるのか?
「伏し目がちな表情から、顔の前で両手を合わせて『ごめんね』と謝った井上。その演技はとても未経験者とは思えないこなれたもので、スタジオのメンバーたちからは『可愛い!』との声が続出。MCのバナナマン日村すら『持ってんなあ、あの子なあ』と感心していたほどですから、誰の目にもその達者さは明らかだったことでしょう」(アイドル誌ライター)
さすがは5期生のエース候補にうたわれる井上とあり、この演技力も納得か。だがここで井上は、まだ芸能経験が浅いことも露呈していたというのだ。
ほっとした表情で「緊張したあ」と苦笑いする井上に、MCのバナナマン設楽は「トップバッターだし、よくやったと思いますけど」との感想。なにか含みのある発言だが、ここで設楽からダメ出しが繰り出されたのである。
「設楽は、両手を合わせた井上のポージングを真似ながら『顔にね、あんま手が掛かっちゃうと撮れないんですね』と指摘。そのダメ出しに2期生の鈴木絢音も『あー!』といった表情で納得していました。日村は『そういう芝居なんだから』と助け船を出していましたが、設楽が『ちょっと顔見たかった』と指摘したことには視聴者もなるほどと思ったことでしょう」(前出・アイドル誌ライター)
実際のところ、井上のように顔の前で両手を合わせたり、もしくはカメラを指さすようなポーズを取る際、自分の顔を隠してしまうというミスは後を絶たないもの。アイドル本人からはカメラが見えているため、自分の口元などを隠してしまっていることに気づかず、あとから撮影画像や動画を見て「隠れちゃってる!」と慌てるのは日常茶飯事だ。
これが楽曲中の動きであれば、振付師が顔を隠さないように配慮したダンスを振り付けてくれるもの。だがダンスを覚えるのに必死なメンバーは、そういった細かい配慮が振付に込められていることにもなかなか気づかないのだろう。
「アイドルも経験値が高まるほど、カメラに撮られている時の自分をイメージできるようになり、今回のようなお願いポーズや指さしポーズでも、適切な手の位置が分かってくるもの。こればかりは場数を踏まないことにはなかなか身に付かないのです。逆に言えば今回、井上が顔の前で手を合わせてしまったことは、新加入の5期生らしさを垣間見せてくれた場面だったと受け止めることもできるでしょう」(前出・アイドル誌ライター)
いずれは乃木坂46を背負って立つエースになる可能性も秘めている井上。その彼女が加入8カ月の時点では初々しい姿を見せていたことを、ファンも覚えておきたいところだ。
※トップ画像は「新・乃木坂スター誕生!」公式ツイッター(@nogista_ntv)より。