黒島結菜、紅白での“ゲスト出演”は「ちむどんどんの呪い」ではなく通常運転だった!

 大みそかに生放送される「第73回NHK紅白歌合戦」にて、黒島結菜のゲスト出演が明らかになった。今回の紅白には、黒島がヒロインを務めたNHK連続テレビ小説「ちむどんどん」の主題歌「燦燦」を歌う三浦大知が白組で出場。「ちむどんどん」の名シーンに合わせて三浦が歌を披露し、黒島もゲスト出演するという。

 その「ちむどんどん」は、あらゆる考証を無視した荒唐無稽な内容が猛批判を浴び、史上最低の朝ドラと呼ばれたほどの問題作。ツイッター上では「#ちむどんどん反省会」というハッシュタグを付けて同作への批判をツイートする視聴者が続出し、同タグは今年の新語・流行語大賞にノミネートされたほどだ。

 それゆえ今回の紅白では、黒島が出演しないのではとの予測も広がっていた。12月21日には放送中のNHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」でヒロインを務める福原遥がゲスト審査員に就任することが発表。ゲスト審査員に黒島の名前がなかったことから「ちむどんどんの呪い」と揶揄する視聴者もいたのである。

「翌日には黒島も出演することが明かされ、呪いうんぬんは単なる噂話に過ぎなかったことが証明されました。ただ福原がゲスト審査員という大役を任されたのに対し、黒島はおそらく1曲のみにゲスト出演する形。『ちむどんどん』をフィーチャーした企画が行われる様子もなく、ちむどんどんバッシングが黒島の出番を減らしてしまったとの指摘もあるようです」(芸能ライター)

 果たして紅白の制作陣は、評判の悪い「ちむどんどん」を忌避したのだろうか。その疑問を検証すべく、例年の紅白歌合戦における朝ドラヒロインの扱いを振り返ってみたい。

 昨年の第72回紅白歌合戦では「おかえりモネ」のヒロイン・清原果耶がゲスト審査員を務める一方で、「カムカムエヴリバディ」でヒロインを演じた上白石萌音は、紅組の歌手として出場するという異例の扱いを受けていた。

 また2018年の第69回と2019年の第70回では、2年連続で前後期の朝ドラヒロインが二人ともゲスト審査員に就任。第69回では永野芽郁(半分、青い。)と安藤サクラ(まんぷく)が、第70回では広瀬すず(なつぞら)と戸田恵梨香(スカーレット)が美の競演を果たしていた。

 2020年に関しては前期の「エール」が史上初のヒロイン不在(窪田正孝主演)だったものの、後期の「おちょやん」でヒロインを務めた杉咲花はきっちり、紅白のゲスト審査員を担当。このように朝ドラヒロインはゲスト審査員や出場歌手として活躍するものと相場は決まっており、黒島はかなり軽い扱いになっていると見ることもできそうだ。

ここで10年で唯一、紅白に縁のなかった朝ドラヒロインの芳根京子。

「ただ過去には黒島と同様に、曲紹介だけでゲスト出演するケースも珍しくありませんでした。2017年の第68回紅白歌合戦では『わろてんか』のヒロインを務めた葵わかなが、同作の主題歌を歌った松たか子の応援で登場。2012年の第63回でも『純と愛』のヒロインだった夏菜が、HYの歌う主題歌の曲紹介のみで登場していたものです」(前出・芸能ライター)

 さらに言うと2016年の第67回紅白歌合戦では、当時放送中だった朝ドラ「べっぴんさん」でヒロインを演じていた芳根京子が、紅白にまったく姿を見せなかった。この10年で紅白に出演しなかった朝ドラヒロインは芳根ただ一人だけだ。

 そういった歴代ヒロインたちと比べれば、「ちむどんどん」の名シーンと共にゲスト出演する黒島は、紅白と朝ドラの関係性においては通常運転だと言えるのかもしれない。