これってネタバレなのでは? そう期待する視聴者も少なくないようだ。
放送中のNHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」では、ヒロインの岩倉舞(福原遥)が航空機エンジン用の新型ボルト試作にまい進。彼女の実家が営む株式会社IWAKURAが、航空機製造に乗り出す様子が物語の軸となっている。そこに今後、物語序盤の重要人物だった刈谷(高杉真宙)が戻ってくるかもしれないと、一部の視聴者が期待しているようだ。
NHKでは1月31日、同局で初となる大型総合イベント「超体験NHKフェス」を開催すると発表。会期は3月18日~21日で、すでに9つのステージイベントが明かされている。そのなかには「舞いあがれ!」のトークショーも用意されており、その内容が必見だというのである。
「注目すべきはその出演者。ヒロインの舞を演じる福原に加えて、刈谷を演じた高杉の名前もクレジットされているのです。このタイミングでわざわざ高杉がトークショーに出演するということは、今後も出番があることを示しているのではないでしょうか」(テレビ誌ライター)
トークショーでは番組の名場面を振り返りながら、「ドラマ最終盤の見どころ」についても語るという。高杉はなにわバードマン編を振り返ることになりそうだが、高杉の演じた刈谷の主な出番は11月9日の第28回が最後で、イベントからは4カ月以上も前の話だ。
12月14日の第53回では浪花大学を卒業して就職した刈谷が、航空学校に通う舞と電話で話すシーンがあった。それにしてもイベントからは3カ月以上も前であり、思い出として振り返るには遠すぎるのではないだろうか。
「トークショーの時期には最終回が目前となっており、視聴者の興味は『最終盤の見どころ』に集まることでしょう。そこで高杉が主要な登壇者を務めるということは、彼自身がドラマの終盤に絡んでくることを示唆していると言えそうです」(前出・テレビ誌ライター)
人力飛行機サークルで設計担当として活躍した苅田は、諸田自動車に就職。自動車メーカーと飛行機では一見、無関係のようにも思えるだろう。だが現実世界ではSUBARU(旧・富士重工業)がフォレスターなどの乗用車を生産しつつ、航空宇宙カンパニー部門ではボーイング787の中央翼を製造するなど、日本における航空機産業の中核メーカーという顔を持っている。
世界最大手のトヨタも“空飛ぶ車”の開発に意欲を燃やしており、昨年10月には同社が出資するアメリカ企業の開発した機体の型式申請が国交省に受理されたばかり。“モビリティ”(乗り物)という意味で自動車と航空機は近い存在なのである。それゆえ苅田が諸田自動車で航空機関連の仕事をしていても、何ら不思議ではないだろう。
「本作では今後、舞が『島を行き来できる電動小型飛行機を飛ばすこと』を夢見ることが明かされています。その時点で刈谷が自動車メーカーのエンジニアとして絡んでくる可能性は大。終盤では刈谷が物語の重要人物になっているかもしれませんね」(前出・テレビ誌ライター)
そうなったら3月のトークショーは、作品のファンにとっては必見・必聴のイベントになるに違いないだろう。