【舞いあがれ!】悠人に懲役3年の有罪判決も、投資家への復活に期待が高まるワケ!

 これには視聴者も驚いたことだろう。2月8日放送のNHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」第89回ではヒロインの兄で投資家の岩倉悠人(横山裕)に、インサイダー取引により懲役3年・執行猶予5年の有罪判決が言い渡された。

 朝ドラではこれまで登場人物が逮捕された前例はあるものの、裁判を経て有罪判決を受けるのはおそらく初めて。著名投資家によるインサイダー取引という具体的な犯罪行為を取り上げていたことから、判決という形できっちりと決着をつける必要があったのだろう。

「悠人の有罪判決を明かしたナレーションでは『罰金などの巨額の負債を抱えましたが…』とも語っていました。悠人はインサイダー取引で26億円を超える利益を上げていたので、罰金や追徴金も億の単位になるのは確実。それでも彼の今後は明るいものとなりそうです」(週刊誌記者)

 ヒロインの舞(福原遥)は幼馴染の久留美(山下美月)に、「裁判終わってやっと再出発できる気がするって」と悠人の近況を伝えていた。どうやら悠人自身は将来に向けて新たな一歩を踏み出そうとしている様子だ。

 悠人は強制調査を受ける前に、家族に対して「ルール破って、投資の世界を貶めてもうた。ちゃんと責任取らな」と述懐。裁判に向き合うことで責任を取ろうとしたのだろう。その姿には視聴者からも応援の声があがっているという。

 ツイッターでは<悠人にだって未来はある><きっと復活できると思う>など、後押しする声が少なからずあがっている。それは登場人物への思い入れだけではなく、復活を確信できる具体的な理由があるというのだ。

妹の舞に別れを告げた悠人。次に二人が会うのはいつなのか。トップ画像ともに©NHK

「インサイダー取引での有罪判決と言えば、世間を騒がせた『村上ファンド事件』を思い起こす人も多いはず。同ファンド代表の村上世彰氏を巡っては2011年に上告が棄却され、懲役2年・執行猶予3年の高裁判決が確定しました。裁判中には今後、証券業に関わらない意向も示していましたが、2013年ごろからは再び投資家として名を馳せるようになったのです」(前出・週刊誌記者)

 村上氏は自身の名義や投資会社名義で株取引を手掛けており、2017~2018年には出光興産と昭和シェル石油の経営統合に株主として尽力。有罪判決後も投資家として精力的に活動している。

 そういった経緯を知る視聴者からは<村上氏も完全復活している>といった声があがっており、悠人の復活に期待する人は少なくないようだ。

「物語的にはここで悠人が退場して倉庫入りしてもおかしくはないのですが、本作では家族のつながりを濃密に描いてきたこともあり、今後も登場し続ける可能性が高そう。ヒロインの舞は今後、五島の島々を結ぶ電動小型飛行機の開発に乗り出しますが、悠人が資金面でバックアップするという筋書きもあり得そうです」(テレビ誌ライター)

 父・浩太(高橋克典)の、飛行機部品を作りたいという夢を受け継いだ舞。母親のめぐみ(永作博美)が社長として後押しするなか、兄の悠人も協力することで、家族一丸となる姿に期待する視聴者も多いことだろう。