バラエティ業界を席巻する“お笑い第七世代”が、いよいよ生き残りの厳しい競争に直面し始めているようだ。
バラエティ番組「アメトーーク!」(テレビ朝日系)では早くも「NEXTお笑い第七世代」という特集を組むなど、業界の注目はすでに7.5世代へと移行。第七世代のなかでも冠番組を持てる者と持てない者の格差が出始めており、世代内競争も激化しているのが実情だ。
その状況で「確実にアイツは残る」と評価されているのが、女芸人トリオ「3時のヒロイン」の福田麻貴だというのである。
「2019年に『女芸人No.1決定戦 THE W』で優勝を果たし、ネタ作りを担当する福田の評価が高まることに。彼女は吉本発のアイドルグループ『つぼみ』の出身で、大人数グループの中で培った“目立ちながらも引くところは引く”というバランス感覚は絶妙。そのつぼみではライブの構成も手掛け、現在も後輩たちのプロデュースを手掛けるなど、32歳の中堅にして早くも姉御的なポジションを確立しています」(お笑い系ライター)
そのバランス感覚が存分に発揮されたのが、世間を大いに騒がせた「容姿ネタ封印」宣言だ。4月18日の「ワイドナショー」(フジテレビ系)では「容姿ネタってどんどんウケなくなってるなと劇場でも肌で感じてた」と自らの経験を交えて説明。「時代の流れで大衆的なお笑いではなくなってしまってる」と分析したうえで、「SNSはリアルとテレビのはざまの空間。そこでリアルに叩かれたりするとやりづらくなる」との現状認識を明かしたうえで、「いったんネタだけでもストップしようかな」と語っていたのである。
「アイドルや芸人として業界を眺めてきた経験に加え、関西大学出身の高学歴芸人でもある福田は大学でブランド戦略を研究するゼミに所属。そこで培われた眼力で、今は容姿ネタを捨てるべき時期だと冷静に判断できたのでしょう。それでいて高学歴を無駄にひけらかさない賢さも備えており、まさにバランス感覚の塊。それゆえたとえ3時のヒロインが解散する時期が来ても、彼女は業界で確実に生き残っていけるはずです」(前出・お笑い系ライター)
3月29日にはAマッソ・加納とラランド・サーヤの3人で担当する深夜バラエティ番組「トゲアリトゲナシトゲトゲ」(テレビ朝日系)もスタートした福田。いずれは単独で冠番組を持っていても不思議はなさそうだ。
(浦山信一)