彼女の想いに寄り添っている協力者がいた? 第一話から登場している人物がカギを握っていたようだ。
放送中のドラマ「真犯人フラグ」(日本テレビ系)では、いよいよ母子失踪事件の真相に迫ることに。番組公式サイトの次回予告では「事件を操ってきた“真犯人”の影が浮き彫りに」と明かしており、多くの視聴者が重ねてきた考察の答え合わせができそうだ。
そんななか、2月27日に放送された第18話を巡っては、とある疑問が浮上しているようだ。それは様々な登場人物に絡んでは、メッセージめいた謎の言葉を残している猫おばさん(平田敦子)に関することだという。
その第18話では、猫おばさんの本業が占い師であることが明かされた。週刊誌編集長の河村俊夫(田中哲司)が会いに行くと、猫おばさんは「困ってるんでしょ?」と河村の来訪理由を知っていた様子。河村は二宮瑞穂(芳根京子)が占いを頼ってきたかどうかを聞きたがっていたが、猫おばさんが取り出した名簿にはなんと、母子失踪事件で失踪している相良真帆(宮沢りえ)の名前が書いてあったのである。
猫おばさんによると、真帆は瑞穂の紹介により、一緒にやってきたという。瑞穂は真帆の夫である凌介(西島秀俊)の部下であり、凌介の知らないところで二人は3年前から繋がっていたことが判明したのだった。
「ここで視聴者が疑問に感じたのは、なぜ猫おばさんが簡単に名簿を見せたのかということ。法律面では占い師に守秘義務は課せられていないものの、職業倫理として相談者の個人情報を第三者に漏らさないのは最低限のマナーです。しかも猫おばさんは人気占い師のようですから、そういったマナーには余計厳しいはず。それでもあえて漏らしたということは、彼女自身がそうすべきだと判断していたからではないでしょうか」(テレビ誌ライター)
しかも猫おばさんは前回の第17話にて、帰宅中の瑞穂に接近し、「元気そうでよかった」と声をかけていた。普段はベールを被らず、占い師とは分からない猫おばさん。そんな彼女は瑞穂に「あなたは決断を迫られる。もう間違ないようにね」との忠告を与えていたのである。
そして第18話では河村に対し「私には忠告することしかできないから」と告白。その上で「たとえどんな悲劇を見通したとしても」と語っていたのである。
「猫おばさんは正体不明の人物ながら、母子失踪事件を解決しようとしている凌介や瑞穂には一貫して優しい態度を取っています。それに対して、謎の裏稼業に手を染めている強羅誠(上島竜兵)には、懐に隠した刃物を見破った上で『ここはあなたの来るところではない』とまで言い放っている。そう考えると猫おばさんは瑞穂に対して《次こそは正しい判断をしてほしい》との思いから、彼女が真帆を伴って占いに来た事実をあえて河村に漏らしたのではないでしょうか」(前出・テレビ誌ライター)
瑞穂は凌介に、姉が殺された過去を明かしている。ただその時期がいつだったのか、誰になぜ殺されたのかはまだ不明のままだ。その告白をした際には、尊敬する上司の凌介に自分と同じような思いをさせたくないのではという考察も多かったが、どうやらそれ以上に、彼女自身が母子失踪事件を解決する理由を抱えているように見えるのである。
「猫おばさんが『もう間違ないようにね』と伝えたのは、過去に瑞穂が判断ミスをしてしまったことの表れ。それが姉の死に繋がっているのかどうかは今後明らかにありますが、仮に彼女が真帆失踪の“真犯人”だったとしても、その陰にはそうしなければならなかった理由があるはずです。ともあれ第一話から登場している瑞穂が、母子失踪事件に悪意を持って絡んでいる可能性はなさそうですね」(前出・テレビ誌ライター)
前作にあたるドラマ「あなたの番です」(日本テレビ系)での<犯人はサイコパスだった>の二の舞は避けられそうな「真犯人フラグ」。失踪した子ども二人が無事に帰ってきたいま、残る真帆を巡る事件が後味の悪い結果にならないことを、番組のファンとしては祈るばかりだろう。