【鎌倉殿の13人】小池栄子が北条政子を演じる理由を、ファーストサマーウイカが見抜いていた?

 やはりあの御台所を演じられるのは彼女しかいない! 制作陣もそう考えていたのかもしれない。

 3月9日に放送された「あちこちオードリー」(テレビ東京系)では、女優とバラエティの両面で活躍するファーストサマーウイカがゲスト出演。ウイカは大人数が出演するバラエティ番組での振る舞い方が難しいと語り、少人数でトークできる番組に出演できるようになった現状を嬉しく思っていると明かしていた。

 ここで彼女は「芸能界のありかたとして一番目指すべきところは《ロード・トゥ・小池栄子》」と発言。芝居を続けたいというウイカは、演技をするとバラエティの筋力が落ち、バラエティに出続けると芝居の筋肉が落ちるという悩みを告白だ。そこで「小池さんは完璧だ」と気づいたという。

「その意見に賛同したMCのオードリー若林は、小池がNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』で北条政子を演じながら、『爆笑問題の検索ちゃん』(テレビ朝日系)では司会を務めていると指摘。相方の春日はさらに『カンブリア宮殿』(テレビ東京系)で村上龍氏と共演していることにも触れていました。その上で若林は『あの人全部だね、芸能界の』と小池を絶賛していたのです」(テレビ誌ライター)

 ウイカによると、小池栄子の実力はMC・笑い・演技・知性・グラビアのすべてにおいて、コーンフレークの栄養分チャートのようにきれいな五角形を描いているという。また若林は「検索ちゃん」にて爆笑問題が小池に気圧されているとも指摘。その実力を評していたのである。

 そんなウイカの見識こそ、小池が北条政子を演じている理由そのものだというのだ。

「北条政子は気性が激しく、嫉妬深い女性として知られる一方で、鎌倉幕府では夫の源頼朝を支え、頼朝の死後には長男の頼家や次男の実朝ら後継の将軍を後見。さらに三代将軍の実朝が26歳の若さで亡くなると、自らが将軍の代行として『尼将軍』まで務めた傑物でした」(歴史に詳しいライター)

源氏の復興と平家打倒を目指す源頼朝(大泉洋)を支える北条政子(小池栄子)。大河ドラマ「鎌倉殿の13人」公式インスタグラム(@nhk_kamakuradono13)より。

 3月6日放送の第9回では、頼朝の前妻で自分の伯母にあたる八重姫(新垣結衣)が<佐殿(頼朝)のお世話をしたい>という願いを聞き入れ、度量の広さを示す場面も。そこでの演技がなんとも傑作だったという。

 虫の良い願いを申し出た八重に対し、政子はかっと目を見開いてにじりより、その手を取ることに。「いろいろありましたが、これよりは共に佐殿を支えてまいりましょう。それぞれの立場で」と、上から目線で言い放ったのである。

「その直前の場面では八重など近づけたくないと主張するも、妹の実衣から近くに置いていた方が都合がいいとアドバイスを受けることに。それでも『私、深さを見せつけたいような懐、持っていませんから!』と吐き捨てたのですが、その際の表情はもはや歌舞伎の見得か、それともコントの決め顔かというほどのドヤ顔。これは優れた演技力に加え、爆笑問題が気圧されるほどの迫力や、お笑いもこなせるバラエティ力などがすべて総合された上での芝居だったのではないでしょうか」(前出・テレビ誌ライター)

 その表情にこそ、ウイカが口にした「コーンフレークのような五角形」が表れていたに違いなさそうだ。

コミカルな表情から険しい顔つきまで幅広い演技を見せる小池栄子。大河ドラマ「鎌倉殿の13人」公式インスタグラム(@nhk_kamakuradono13)より。