【ミステリと言う勿れ】映画化への布石は第1話の時点ですでに張られていた!?

 まだ続くのか! 第10話のラストに驚いた視聴者も続出していたようだ。

 3月14日に放送された月9ドラマ「ミステリと言う勿れ」(フジテレビ系)では、本編終了後に「Garo is back」という文字が画面に映し出され、次週に犬童我路(永山瑛太)の登場する第11話が放送されることを告知。第10話が「ファイナルエピソード」と銘打たれていたことから、そこが最終回になると思い込んでいた視聴者を、良い意味で裏切ることとなった。

 その第11話では、第2~3話で描かれた犬堂愛珠(白石麻衣)の死に迫るべく、愛珠の遺書と言えるハガキに遺されていた「ジュート」という人物の正体を追う展開となりそうだ。これは原作マンガの第6巻で描かれていたエピソード。ドラマ版では第7巻に描かれていたアイビーハウスでのミステリー会が先に映像化されるなど、物語に影響しない程度の改変が加えられている。

「本ドラマは主人公の久能整を演じる菅田将暉が同時期のNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』にも出演する関係で、昨年6月にはすでに撮り終わっていました。そのため昨年9月に発売された第7巻の内容まではなんとか盛り込めたものの、第8巻以降はまだ『月刊フラワーズ』での連載も進行途中で、ドラマに反映することは不可能だったのです」(女性誌ライター)

 ところがドラマの第1話では、昨年10月に発売されたばかりの原作第10巻に描かれている内容を予感させる伏線が張られていたというのである。

 それは大隣署の青砥警部(原作では巡査部長、演:筒井道隆)が、自分のデスクからかつて捜査していた「連続幼女殺害事件」のファイルを取り出す場面だ。第10巻ではまさにその事件についてのエピソードが展開されているが、ドラマ収録時にはまだ具体的な形にはなっていなかったこととなる。

連続幼女殺害事件が冤罪だと叩かれた青砥警部。彼が映画化の際には活躍するのか。トップ画像ともにドラマ「ミステリと言う勿れ」公式インスタグラム(@not_mystery_not)より。

「それなのに第1話の時点で同事件の伏線をブチ込んできたことには何らかの意味があるはず。原作者の田村由美氏はドラマの撮影当時、ちょうど同事件の構想を練っていたころでしょうから、ドラマ制作陣とその話題について話し合っていた可能性があります。しかしドラマ本編に間に合わないということは、第10巻の内容が一部で噂されている《映画化》に絡んでいるのではないでしょうか?」(前出・女性誌ライター)

 せっかく伏線を張ったからには、回収しないのは不自然だ。しかも同じ第1話ではベテラン刑事に胸ぐらをつかまれた整が、胸元の傷跡を見られるという場面もあった。こちらも今後への伏線になっている可能性は高く、しかも第10話で整がライカ(門脇麦)に自ら傷跡を見せたのは、原作には存在しないエピソードでもあった。

「映画化ではオリジナルのストーリーが展開されるとの噂もありますが、さすがに原作からまったく離れた独自の内容となると、原作ファンからそっぽを向かれるのは確実。映像化していないエピソードがまだいくつも残っていますし、そこに《整の傷跡の秘密》という映画オリジナルのスパイスをまぶしていくのが、原作ファンも納得できるギリギリの線だと思われます」(前出・女性誌ライター)

果たして第10巻の内容は映像化されるのか?

 まだ連載が進行中の「ミステリと言う勿れ」では、今後も続編やさらなる映画化も可能なはず。このドラマ、意外な長期作に発展する可能性も秘めていそうだ。