【ミステリと言う勿れ】もはや伊藤沙莉が可哀想?最終章にも無理やり出演させられていた!

 そこまでして原作を改変する意味はどこにあるのか。今度ばかりは視聴者も素直には観ていられないのかもしれない。

 いよいよ残すところ2話となった月9ドラマの「ミステリと言う勿れ」(フジテレビ系)。公式サイトでは第11話のあらすじが紹介されており、原作マンガの第6巻で描かれた連続殺人事件がテーマになっていることが判明した。

 第10話で放送された次回予告では、第2~3話で活躍した犬堂我路(永山瑛太)が「俺は必ず、十斗を見つけ出す」と宣言するシーンが。それに加えて白い長袖シャツを着た女性が「そうまでしてなぜ交差点に遺体を置く必要があったんだろう」とつぶやく場面も描かれていた。

「その女性は第6巻に登場する女性刑事の猫田十朱(松本若菜)。原作のキャラはサイドを刈り上げた髪型が印象的で、ボブカットが似合う松本とは見た目が異なるものの、身長165センチで大柄の松本は、原作で《あなた大きいから 重そう》と言われる猫田の役には体格的にピッタリ。刑事役がハマるクールビューティーでもあり、おそらく原作ファンからも不満は出ないものと思われます」(原作ファンの女性誌ライター)

猫田刑事役の松本若菜。とある作品のために長かった髪を40センチ切ったそうだが、それは「ミステリと言う勿れ」だったのかもしれない。松本若菜公式インスタグラム(@matsumoto_wakana)より。

 その一方で猫田が映っていたシーンや公式サイトのあらすじに、大きな違和感を抱く視聴者もまた少なくないようだ。

 というのも今回もまた、新米刑事の風呂光聖子(伊藤沙莉)が登場。原作では本エピソードの序盤にて3コマしか登場していない風呂光が、ドラマ版では猫田と一緒に聞きこみに歩いているというのである。

「原作で猫田とペアを組んでいるのは川辺という若手の男性刑事。さほど重要なキャラではないこともあり、おそらく川辺のポジションを風呂光に置き換えているのでしょう。この手法は第8話の《ミステリー会》にて、男子大学生・相良レンのポジションを風呂光が取って代わったのと同じ構図です。ただ第11話での改変はそれだけにはとどまらないはずで、原作から大幅に変えられている可能性も拭えません」(前出・女性誌ライター)

 というのも原作での本エピソードでは、なんと主役である久能整(菅田将暉)がまったく登場していないからだ。それは準主役的な存在の犬童我路をフィーチャーしているからなのだが、さすがにドラマ版ではそういうわけにはいかないようで。次回予告の映像にもきっちりと久能の姿が映っているのである。

再びドラマに舞い戻ってきた犬堂我路(永山瑛太)。ドラマ「ミステリと言う勿れ」公式インスタグラム(@not_mystery_not)より。

 そもそもドラマ版での風呂光には、原作にはない<恋愛要素>を盛り込むという役目が与えられている。そうなると久能が不在では風呂光が登場する意味もないわけであり、第11話では「恋愛要素のために久能と風呂光が登場」することにもなりかねない。

 ただ、第10話までは謎の女性・ライカ(門脇麦)という存在がいたことから、彼女に嫉妬する風呂光という構図を描くのは簡単だった。しかし第11話のエピソードでは猫田のキャラ的に久能との艶っぽい関係はありえないはず。すると久能(菅田)と風呂光(伊藤)はどんな恋愛要素を演じさせられるのだろうか。

「ここで原作ファンが恐れているのは、風呂光が何かしらの悲惨な目に遭うことです。そもそもライカにしても、原作ではまだ存在がフェードアウトしていないのに、ドラマ版では第10話で久能に永遠の別れを告げていました。そうなると風呂光に関しても、久能との恋愛要素に終止符を打つ可能性が考えられます。そのためには本来は登場しないはずのエピソードに無理やり出演させられ、もしかしたら非業の最期を遂げる恐れすらあり得るのではないでしょうか」(前出・女性誌ライター)

 さすがにそれは考えすぎかもしれないが、そもそも<恋愛要素>という不確定変数が持ち込まれた時点で、ドラマ版では原作を離れての<なんでもあり>が可能になっている。いずれにせよここまで原作と異なった演技をさせられる伊藤が可哀想でならないという声も、彼女のファンを中心に根強いことは確実だろう。