物持ちがいいのも、さすがに考えものかもしれない。
NHK連続テレビ小説の「ちむどんどん」では、4月25日からの第3週“悩めるサーターアンダギー”にて、ヒロインの比嘉暢子(黒島結菜)が就職に悩む姿が描かれた。
暢子の母親・優子(仲間由紀恵)は昼間、村の共同売店で働いており、責任者の前田善一(山路和弘)からは相当信頼されている様子。その甲斐あって暢子は、やんばる地区で最大の商社である眞境名商事に善一の口利きで就職できることになった。
ところがそれに水を差したのが、働かずにぶらぶらしている長男の賢秀(竜星涼)。ある日賢秀は、村のおばあを突き飛ばした若者たち3人を得意のパンチで成敗し、「俺が沖縄の一番星、やんばるの比嘉賢秀ヤサー!」と雄たけびをあげていた。しかしやっつけたうちの一人がなんと、眞境名商事社長のドラ息子だったことから、暢子の就職がなかったことになる危機に襲われたのである。
「暢子は手土産のサーターアンダギーを持って眞境名商事に謝罪に出向くことに。なんとか丸く収まりそうでしたが、普段は長男だと威張っている賢秀が妹の暢子に実害を与えてしまったことで、そのダメ男ぶりがさらに際立つことになりました」(テレビ誌ライター)
その賢秀、働いていないわりにはこざっぱりした服装をしているのが意外なところ。普段からタンクトップ程度しか着ていないということもあるが、妹の三姉妹が継ぎはぎだらけの服を着ているのとはなんとも対照的だ。
4月27日放送の第13回では、給料をもらった良子が同僚から名護に服を買いに行こうと誘われ、断りかけたものの、気を取り直して出かけることに。派手な色のワンピースを購入していた様子で、思いを寄せる石川博夫(山田裕貴)とのデートに着ていく勝負服なのかもしれない。
そうやって新品のワンピースから力をもらっていた様子の良子だが、一方でダメ兄の賢秀は、7年間にわたって装着しているアイテムのせいで、パワーを失っている可能性もあるというのだ。
「それは賢秀が中三の時、両親に無理を言って買ってもらった『マグネット・オーロラ・スーパーバンド一番星』です。宇宙パワーを集めるとの触れ込みのバンドをいつも頭に巻いている賢秀ですが、何の効果も発揮できていないことは明らか。4月25日の『あさイチ』では博多大吉が『あのバンドには何の効果も見られなかった』と苦言を呈していました」(前出・テレビ誌ライター)
しかし、中三の運動会では宇宙パワーのおかげ(?)で徒競走にて優勝を果たしていた賢秀。かつては力を発揮していたスーパーバンド一番星も、経年劣化で効果が薄れてしまったのだろうか?
「新品だった7年前とは異なり、賢秀のスーパーバンド一番星では前面の左右に付いているマグネットが一つずつ破損しているようです。そうなると宇宙パワーがガタ落ちになるのは確実。どうせ大した値段ではないのですから買い替えれば良さそうなものですが、子供のころから使い続けていたものはなかなか手離せなくなるもの。そもそもおもちゃのバンドが7年間も切れずにもっていることからしてスゴいのですが、このバンドに頼っているうちは賢秀の運が上向くこともなさそうですね」(前出・テレビ誌ライター)
ごくたまに外している場面もあるものの、第13回にて工事現場で働いている時にはしっかり頭に装着していたスーパーバンド一番星。これを脱ぎ捨てる時が賢秀にとって、覚醒の日になるのかもしれない。