【ちむどんどん】良子の淡い恋心も終わる?自分と家族の幸せを願って選ぶ道とは

 田舎育ちで純朴な良子では、都会育ちの「マウント取りたガール」には太刀打ちできないのかもしれない。

 5月2日放送のNHK連続テレビ小説「ちむどんどん」第16回では、比嘉家の長女・良子(川口春奈)が抱いていたほのかな恋心に黄信号が灯る姿が描かれた。

 那覇の短大で教員免許を取った良子は、大学時代の勉強会で知り合った石川信夫(山田裕貴)に恋心を抱いている様子。信夫から手紙をもらった良子は借りていた本を返すとの口実で、信夫が勤務する名護東小学校を訪れていた。

 だが玄関で出会った信夫は当惑した様子。どうやら勉強会仲間で同じ小学校に勤務する東江里美(松田るか)と「授業の進め方のことで相談」の約束をしていた様子だ。当の里見は良子の来訪に驚くも、「わざわざバスに乗って?」とさっそくの嫌味をさく裂。しかも良子を無視して博夫に「相談あとにして一緒に映画見に行かない?」と呼びかけ、さらには良子に「一緒に行く?」と誘っていたのである。

「里美が良子に声をかけたのは決して3人で映画を見に行くという提案ではなく、良子が断ることを見越してのマウントだったに違いありません。前週の初登場シーンでは自分は四大卒で良子は短大卒であることをアピールしていたように、彼女は典型的な《マウント取りたガール》なのでしょう。服装からして良子が小学校教員らしい清楚な白ブラウスなのに対し、里美はデートに着ていくようなノースリーブのワンピース。映画の誘いを断る良子に『いや~、残念』と言い放った際には、勝ち誇った表情を浮かべていました」(テレビ誌ライター)

良子に対して余裕の笑みを浮かべる里美。トップ画像ともに©NHK

 しかし信夫も、良子のことは気にかけている様子。果たして彼は勉強熱心で素朴美人の良子を選ぶのか、それとも都会的な里美に行くのか。

 ドラマ公式サイトの人物紹介によると、信夫は父や祖父も教員の家庭で育ち、勉強熱心で生真面目な性格だという。だがそういう人物に限って、里美のような魅力的な女性に溺れてしまいがちだ。

 しかも今回の第16話では、良子が信夫のことを諦めることになるかもしれないフラグが立っていたというのである。それは長男の賢秀(竜星涼)が幼馴染の砂川智(前田公輝)の働くサンセットバーガーを訪れていた場面でのことだった。

「バーガー店のマスター(川田広樹)は店を訪れた我那覇(田久保宗稔)を接客。我那覇は『東へ西へ大忙し』と高笑いしており、ずいぶんと景気が良さそうです。ここで賢秀は智を相手に『これからはバーンと契約を結んでドカーンと儲ける時代!』と夢物語を語っていましたが、どうやらその話に我那覇が聞き耳を立てていたのです」(前出・テレビ誌ライター)

 これはもはや、賢秀が我那覇にダマされるという悲劇が目に見えるというもの。そうなってくると、ただでさえ亡父が遺した借金を抱える比嘉家の家計がますます苦しくなる将来像さえ見えてくるという有様だ。

 そんな賢秀の振る舞いが、良子の将来にも大きな影響を及ぼすというのである。

「おそらく賢秀は我那覇に騙され、さらなる借金を抱えることになりそう。一方で良子は恋敵の里美に、信夫を奪われてしまいそうです。ところがその二つの難題をいっぺんに解決できる方法が、前週の放送で既に示されていました。それは良子への熱烈な片思いを隠そうともしない嘉納金吾(渡辺大知)と付き合うというものです。金吾は製糖工場の跡継ぎで、村でも有数な裕福な家の息子。彼と付き合えばお金の問題もクリアできそうですし、信夫と里美への当てつけにもなるのではないでしょうか」(前出・テレビ誌ライター)

里美の出現で呆気にとられた表情を見せていた良子。彼女は果たして誰と付き合うのだろうか。©NHK

 そうなったらそうなったで、今度は里美が金吾のことを「玉の輿に乗れる!」とばかりに誘うようになるのかもしれない。