ファーストサマーウィカ、関西弁を封印しつつ爪痕を残したわずか2分20秒の演技!

 一瞬の登場でも強烈なインパクトを残す女優は、どんなフィールドでも活躍することができているようだ。

 脱ヤンキー青春物語がテーマのマンガを原作とするドラマ「ナンバMG5」(フジテレビ系)の第2話が4月27日に放送。その冒頭でバラエティ番組で大人気の女性タレントが、女優としても大きな爪痕を残したという。

 間宮祥太朗が演じる難破剛は、最強ヤンキーと優等生という二つの顔を持つ、筋金入りなヤンキー一家の次男。ヤンキーの時は逆立てた金髪に特攻服で決め、優等生の時は一転して普通の学ランに清潔感のある黒髪の学生というギャップがユニークだ。

 その難波が所属する白百合高校の美術部には、学校のマドンナ的存在の藤田深雪(森川葵)も在籍。今回の第2話では美術部が公園で写生大会を行うこととなった。カジュアルな服装の剛と、春らしい軽やかな装いの深雪がベンチに並んで座り、デッサンをしているところに通りかかったのが、ファーストサマーウイカ演じる切山カズミだったのである。

「カズミの彼氏は剛の兄で、難波家の長男・猛(満島真之介)。カズミは深雪が描いていた絵を見るなりバカにし始め、痺れを切らした剛は振り返ってドスの効いた声で怒鳴りつつメンチを切りました。ところが一緒にいた男性が兄であることに気づくと、顔と正体を隠してその場をなんとかやり過ごすことに。というのも剛は家の外でヤンキーを通していないことを家族に知られたくなかったのです」(テレビ誌ライター)

 結局この場は、深雪がカズミに言い返すことに。カズミは正義感のあまり勢いで言葉が出てしまったと気まずい空気になるも、剛とカズミが謝ることでその場は収まっていた。

ヤンキー役が完璧にハマっている様はさすがだ。トップ画像ともにファーストサマーウイカ公式インスタグラム(@f_s_uika)より。

「このシーンはドラマ冒頭でのわずか2分20秒ほどの出来事。しかも第2話でウイカが登場しているのはこのシーンだけなのですが、視聴者に強いインパクトを残したことは間違いありません。黄色いジャージの上下をだるっと着崩し、猫背で歩くなど外見の役作りは完璧。それでいて意外だったのは普段の関西弁は封印し、標準語で東京のヤンキーを熱演していたことですね。ウイカの標準語にも意表を突かれましたし、関西弁を封印して演技ができるところにも驚かされました」(前出・テレビ誌ライター)

 当のウイカはインスタグラムに、やんちゃな笑顔がチャーミングなオフショット(※本記事のトップ画像)を投稿。「気合い入れて撮影してきましたー!夜露死苦ゥ!」とのコメントを添え、今回の役に懸ける思いの強さを伝えていた。

 そんなウイカは主戦場のバラエティ番組に加えて、最近はドラマなど演技の仕事も急増。見た目のイメージからかヤンキー絡みの役が多いのは事実ながら、4月スタートの初主演ドラマ「私のエレガンス」(BSテレ東)では娘のために奮闘する女性を演じ、ほかの作品でもハリウッド帰りの女優やお金に厳しい経理部員など、幅広い演技を見せている。

「私のエレガンス」では連ドラ初主演の座を射止めた。©BSテレ東

「ウイカはアイドルグループ『BiS』の出身と語られがちですが、その前には大阪で劇団員として演技に打ち込んでいました。今回のように標準語の台詞を苦にしないのも、その時に鍛えたからでしょう。2019年7月期のドラマ『凪のお暇』(TBS系)では、1話ごとに異なる役柄をこなすという異例のポジションで連ドラ初レギュラー出演をゲット。放送後には毎回、ネットで話題になっていたものです」(前出・テレビ誌ライター)

 女優としてのスキルもますますレベルアップしてきた感のあるウイカ。ドラマでもバラエティでも対応できる貴重なタレントとして、ますます活躍の場を広げていきそうだ。

(村松美紀)