土屋太鳳、上島竜兵さんの名前を出さずに「感謝を込めて祈りたい」と追悼の言葉

 最後の共演者となった彼女はいま、深い悲しみに暮れているようだ。

 俳優で芸人の上島竜兵さんが5月11日に急死し、多くの芸能人から追悼の意が表されるなか、放送中のドラマ「やんごとなき一族」(フジテレビ系)で共演していた土屋太鳳が、自身のインスタグラムに上島さんの死を悼むメッセージを掲載した。

 11日深夜に土屋は、川沿いの桜並木を写した写真を公開し、今日の東京の空はおだやかだったとしつつ、「でもおだやかな分、大きな寂しさを感じます」と投稿。その写真は5月5日放送の第3話を撮影した際のメイキング風景だという。

 土屋は、1年に1回しか咲かない桜の時期に本物の桜や菜の花と共演できたことが「本当にものすごく贅沢な、しあわせなことでした」と綴り、続けて「人と御一緒する御縁は本当にかけがえのない宝物です」と、上島さんと共演した経験を偲んでいたようだ。

 自らが演じるヒロインの佐都を巡って土屋は、作中で食堂を営む母親や常連客について言及。「家族のような存在のロクさん、源さん、八さんが素敵だったから」と綴っている。

「上島さんは佐都の実家である食堂のまんぷく屋に通う、八百屋の八さんとして出演。沖縄料理屋のロクさんこと肥後克広、肉屋の源さんこと寺門ジモンとの3人で、ダチョウ倶楽部として出演していました。佐都と結婚する富豪一族の健太(松下洸平)はまんぷく屋の常連で、二人の結婚を八さんたちは心から祝福。佐都の“庶民出身”という人柄を彩る大事な役どころを、上島さんたちは務めていたのです」(テレビ誌ライター)

ダチョウ倶楽部の一員として「やんごとなき一族」で土屋太鳳と共演していた上島竜兵さん。ドラマ「やんごとなき一族」公式ツイッター(@yangoto_fuji)より。

 土屋は今回のインスタグラム投稿で「賑やかな中にも柔らかな雰囲気と、あたたかな人情味溢れる演技。御一緒出来たことを心から感謝しています」と、上島さんとの共演について振り返っていた。

 そして最後は「この感謝の気持ちは、永遠に変わりません。感謝を込めて祈りたいと思います」と締めくくっていたのである。

「今回の投稿には上島さんの名前が出てこないものの、土屋による追悼の想いはひしひしと伝わってきます。あえて故人の名前を出さないことで、むしろ土屋の想いが浮き彫りになっているのかもしれません。これからも放送が続くドラマのヒロインとしては、共演者の突然の死を悼むために最善の表現を選んだのではないでしょうか」(前出・テレビ誌ライター)

 フジテレビによると、5月12日放送の第4話にはもともと上島さんの出演予定はなかったという。その日、上島さんは土屋が写した青空の向こうから、彼女の演技を見守ってくれているのかもしれない。