【7月期ドラマ フジテレビ編】白石麻衣の自衛隊教官から杏の公取委審査官まで、お仕事ドラマがてんこ盛り!

 2022年7月期に放送される夏ドラマ。フジテレビでは自衛隊や公取委など、ドラマの題材として目新しい職場を舞台にしたお仕事ドラマが多数、投入されるようだ。

 まずはフジテレビの大看板である月9ドラマ枠。この7月期は杏と坂口健太郎のW主演が話題の「競争の番人」(7月11日スタート)が放送される。自由な経済競争を守る行政機関の公正取引委員会を舞台にしたお仕事ドラマだ。

 注目ポイントは、日本のドラマとして初めて公正取引委員会を取り扱うこと。杏が演じるのは公取委の審査官で、元刑事。同じ審査官の坂口は天才肌のひねくれ者で、対照的なキャラ同士による“バディもの”としての面白さも期待できそうだ。

 もうひとつの注目ポイントは、ミステリー作家・新川帆立の作品を、4月期の綾瀬はるか主演作「元彼の遺言状」から2作品続けてドラマ化していること。いま旬の作家で勝負しようという強気の姿勢が感じられる。

ドラマ「競争の番人」は公取委が舞台だ。©フジテレビジョン

 月9に続く月曜22時枠の「魔法のリノベ」(7月18日スタート)では波瑠が主演。工務店を舞台に、人生再生をテーマにした“リノベーション・お仕事ドラマ”だ。共演には間宮祥太朗を起用し、波瑠が演じる元大手企業の営業エースと、営業成績ゼロのバツ2シングルファーザーというコンビが、リノベという“魔法”を使って、家や家族の問題をスカッと解決していく。

 番組公式ツイッターのPR動画では「変えてみせましょう。間取りも人生も」という波瑠のセリフに興味を惹かれる。主演の彼女は今年のドラマ出演が「愛しい嘘~優しい闇~」と「未来への10カウント」に次いで早くも3作目。「自分や目の前にいる人の新たな一面に気づかせてくれる、人と人との温かさを描いたドラマです」と本作の見所を語っている。

「魔法のリノベ」では波瑠と間宮祥太朗が共演。©フジテレビジョン

 水曜22時の「テッパチ!」(7月6日スタート)は、自衛隊が舞台の異色ドラマ。主人公の国生宙を演じるのは劇団EXILEの町田啓太で、フジ系ドラマでは初の主演となる。

 国生が憧れを抱く教官の桜間冬美役には、元乃木坂46・白石麻衣の出演が決定。美人で優秀な桜間は、男ばかりの陸上自衛隊員たちにとってマドンナ的存在となっている。大所帯のガールズグループでセンターとして活躍してきた白石が、本作では男社会に飛び込むことに。そんな異世界の現場にて、演技力を発揮する姿を応援したいところだ。

自衛隊を舞台とした「テッパチ!」。こんな美人教官がいたら入隊志望者が続出するかも!? ©フジテレビジョン

 Hey! Sɑy! JUMPの中島裕翔と吉川愛が共演するのは、木曜22時の「純愛ディソナンス」(7月14日スタート)。純愛ドロドロのエンターテインメント作品で、中島は教師役に初めて挑戦。女子高生と禁断の恋に落ちるという役どころで、繊細さと大胆さが見所の一つとなりそうだ。

 ヒロインの女子高生を演じる吉川は22才ながら、これまでにも高校生の役柄が多く、2021年7月公開の映画「ハニーレモンソーダ」で演じた内気な性格な女子高生役も記憶に新しいところ。子役時代から積み上げてきた演技の幅で、ドロドロな展開(ディソナンス=不協和音)をどう表現するのか。大人びた表現に期待も高まる。

「純愛ディソナンス」で女子高生を演じる吉川愛が可愛すぎる!©フジテレビジョン

 土曜23時40分からは、百田夏菜子(ももいろクローバーZ)が主演を務める「僕の大好きな妻!」が6月4日にスタート済みで、全8回の放送を予定。ある日、大好きになった人が発達障害だと分かったら?という内容の人気コミックをドラマ化しており、発達障害についての理解が深まることも期待されている作品だ。

 百田の演じる知花が、夫から贈られたばかりの結婚指輪をなくしてしまうシーンが盛り込まれていたのは6月11日に放送された第2話。撮影の様子が番組公式インスタグラムで公開されており、「知花も悟の本心を気にしてモヤモヤモヤ…」とのコメントが添えられるなど、百田が難しい役にチャレンジしている様子がうかがえる。心が温まるストーリーが今後も続くことを願うばかりで、夫婦のかたちが多様であることを認識する機会になるかもしれない。

百田夏菜子が妻なんて羨ましすぎる!? 「僕の大好きな妻!」公式インスタグラム(@dodra_tokaitv)より。

 7月期のフジテレビ夏ドラマでは、前クールでも人気だったバディものを、視聴者の期待に応えるように採用。いわゆる“お仕事ドラマ”も目立っている印象だ。

 視聴者はドラマのキャラクターたちが仕事に頑張る姿に勇気をもらえるはず。仕事や職場の仲間を通して描かれるドラマからメッセージを受け取るのが楽しみになってきたのでないだろうか。

(村松美紀)

※トップ画像は©フジテレビジョン