【ちむどんどん】すべてを解決する石川家おばぁの登場に「水戸黄門かよ!」の総ツッコミ!

 いったいこれまでの苦労は何だったのか。視聴者も呆れるほかなかったようだ。

 7月29日放送のNHK連続テレビ小説「ちむどんどん」第80回では、比嘉良子(川口春奈)が苦手な料理に取り組む姿が描かれた。

 同じ教員の石川博夫(山田裕貴)と結婚した良子だったが、石川家は旧いしきたりに縛られており、良子が教員を続けることには大反対。仕事を辞めて家に入れと迫られ続けていた。

 7月26日放送の第77回では、博夫の祖父や叔父から石川家の女は御三味料理を作るのがしきたりだと告げられ、良子は料理作りを決心。ヒロインで妹の比嘉暢子(黒島結菜)に電話で作り方を訊ねるも、出来上がった御三味料理はお世辞にも美味しそうとは言えない代物だったのである。

「不出来な御三味料理を手に石川家を訪れた良子。すると博夫の曾祖母にあたる石川ウシ(吉田妙子)が現れ、『結局、仕事は辞めたわけ?』と問いただしました。正直に『辞めてません』と答えた良子ですが、ウシは良子を一瞥してその場を去ることに。その態度に良子が心配顔になったのも当然でしょう」(テレビ誌ライター)

 石川家の広間では、博夫がおじぃや叔父を相手に「良子を認めないなら、もう二度と、この家の敷居はまたがない覚悟です」と宣言。旧いしきたりにがんじがらめになっていた博夫が、ついに良子の側についた瞬間だった。

 これで博夫・良子の夫婦と石川家は完全に決裂か、と思われたところに、ウシが突然現れることに。驚くおじぃたちに向かってウシは「博夫の言う通りやさ!」と言い放ち、「時代は変わる! 先に逝く者が、後に残る者の未来を縛ってはいけない」と声を荒げたのだった。

「おじぃたちに『博夫の嫁を認めなさい!』と迫るウシ。するとこれまで石川家のしきたりばかりを押し付けていたおじぃが『おばあの言う通りヤサ』と、あっさりと態度を翻したのでした」(前出・テレビ誌ライター)

博夫と良子にとって文字通りの救世主となった石川ウシ。トップ画像ともに©NHK

 これにて一件落着、と言いたいところだが、この展開に視聴者はドッチラケ。石川家の最高権力者らしきウシのひと言ですべてがひっくり返るという安直な展開に、<最初っから出てきてくれ><水戸黄門のお出ましかよ!>といった不満の声が渦巻いていたのである。

 ウシが登場した場面ではおじぃたちが「起きても大丈夫なのか?」と心配しており、どうやらずっと寝込んでいた様子。しかしドタドタと足を踏み鳴らしながら広間に入ってきたウシは目も耳も健康そうで、年齢を感じさせないほどに元気だったのである。

「ウシひとりの考えで石川家のしきたりを覆せるのであれば、良子が博夫と別居していた期間は一体何だったのか。そもそも突然の大物登場ですべてが解決するという筋書き自体、あまりにもご都合主義すぎます。視聴者からも《今日は一番つまらなかった》《この茶番劇は何?》といった声が続出。なにしろウシの出現に際して伏線すらなかったのですから、さすがにこの展開には無理がありすぎでしょう」(前出・テレビ誌ライター)

 この調子だと、ヒロイン暢子(黒島結菜)と和彦(宮沢氷魚)の結婚を巡っても、まだ見ぬ大物が登場して、あっさり解決してくれるのかもしれない。