【ちむどんどん】暢子、フォンターナがつぶれそうな瀬戸際に自分のことだけを心配!?

 この発言に関しても「うちは絶対間違ってない」ということなのだろうか?

 8月3日放送のNHK連続テレビ小説「ちむどんどん」第83回では、ヒロインの比嘉暢子(黒島結菜)が勤めるイタリア料理店の「アッラ・フォンターナ」が、存亡の危機にさらされることとなった。

 元従業員の持ち出した権利書が反社勢力に渡り、それをネタにゆすられることとなったフォンターナ。オーナーの大城房子(原田美枝子)は権利書を1000万円で買い取れとの要求を毅然とした態度で断ったものの、弁護士からも“月島のスッポン”と恐れられている権田正造(利重剛)はあらゆる手を使って嫌がらせをしてきた。

 ある日、権田の手下二人がフォンターナでの食事中に大暴れ。兄貴分が弟分に向かって「こんなロクでもない店に連れてきやがって!」と因縁をつけ、大騒ぎするという狡猾な手だ。その際に二ツ橋シェフ(髙嶋政伸)が弟分を突き飛ばしてしまい、足を骨折したとのことで治療費と慰謝料を請求されるハメになったのである。

「責任を感じた二ツ橋シェフは自分をクビにしてくれと懇願。大城オーナーは二ツ橋を慰留しつつ、当面のあいだ、臨時休業することを決めました。従業員の雇用と給与は守りつつ、これ以上お客様に迷惑はかけられないとの判断だったのです」(テレビ誌ライター)

 東京・銀座の一流店に迫る閉店の危機。フォンターナの顧問弁護士は、明らかな恐喝や暴力行為が認められない限り、警察に通報しても経過観察になるとの見解を示していた。昭和53年当時はまだ反社会勢力に対抗する法整備も十分ではなく、この手の嫌がらせにはそれなりの効果もあったことだろう。

大騒ぎする相手を突き飛ばしてしまい、呆然とする二ツ橋シェフ。トップ画像ともに©NHK

 嫌がらせ電話への対策として、店に残った暢子。そこに沖縄の姉・良子(川口春奈)から料理について教えてほしいとの電話があり、「いまそれどころじゃない」と答えた暢子は店が置かれている状況を説明した。すると良子は「二ツ橋さんって人はどうなるわけ? 臨時休業はいつまでなの?」と店について心配し、電話を切ったあとも「ありえん…絶対、許せない!」と憤慨していた。

「店のことを考えてクビを申し入れた二ツ橋シェフ、妹が勤める料理店について心配する良子。そんな二人に対して暢子は電話口で『どうするかね、このままお店がつぶれるようなことになったら…』と語り、自分の仕事について心配していました。これだけなら店の心配をしているようにも聞こえますが、暢子は『あ、お母ちゃんには言わないでよ。また余計な心配かけるから』と続けることに。これらの言葉が自分の職について案じているのは明らかです」(前出・テレビ誌ライター)

 暢子を巡っては視聴者から<自分は他人からの要求を聞かないのに、他人には自分の要求を押し付ける>と、自分本位な態度への批判が噴出している。そんな態度が今回の言葉にも表れていたのか。どうやら制作陣が描く暢子の人となりに一貫性があることは確実なようだ。