そのシーン、単なるアクシデントでは済まなかったかも?
8月8日放送のNHK連続テレビ小説「ちむどんどん」第86回では、ヒロイン比嘉暢子(黒島結菜)の姉である良子(川口春奈)が沖縄から急きょ上京。横浜・鶴見で下宿している暢子の部屋に泊まる様子が描かれた。その時、姉妹のあいだで驚くべきシーンが展開されたという。
暢子が勤務するイタリア料理店の「アッラ・フォンターナ」が大変なトラブルに見舞われ、一方では暢子と青柳和彦(宮沢氷魚)の結婚に、母親の重子(鈴木保奈美)が大反対していると知った良子。妹の危機に居ても立っても居られなくなった彼女は、いきなり沖縄から上京したのであった。
もっとも懸案のフォンターナ問題はすでに解決しており、一安心。暢子の部屋でパジャマ姿で過ごす二人は、久しぶりに姉妹の会話を楽しんでいた。
「果たして和彦と結婚できるのかと案じる暢子を勇気づけようと良子は、『暢子には値打ちがある。暢子と結婚できる人は幸せ』とエールを送ります。その言葉に『うちはネーネーみたいに頭もよくない、歌子みたいに歌も上手じゃない、ただの食いしん坊だのに』と弱気を見せる暢子。すると良子は『ここにある! このままの暢子でいい!』と、暢子をぎゅっと抱きしめたのでした」(テレビ誌ライター)
暢子は自慢の妹だと言い張る良子は、「誰が何と言おうと、暢子は暢子のままでいい」と主張。その言葉はかつて、昭和39年に心臓発作で亡くなった父親の賢三(大森南朋)が、いまわの際に暢子に語った言葉とそっくりだったのである。
暢子のことが大好きだという良子。「うちもネーネーのことが大好きさ」という暢子。見つめ合う二人は自然と体を寄せあったのだが、そこで一大アクシデントが発生したのだった。
「おそらくお互いにハグしようとしたところで、二人の頭がごっつんこ。ゴン!という鈍い音が響きました。音はおそらく効果音だと思いますが、そのシーンをスローで確認すると、良子の頭がもろに暢子の顔面に入っているではないですか! 暢子は額を押さえていましたが、実際には鼻梁のあたりに当たっていた模様。暢子を演じる黒島は額からすっと伸びる通った鼻筋が特徴ですから、どうやら鼻骨に頭突きの直撃を受けていた模様です」(テレビ誌ライター)
この頭突きは果たしてアクシデントだったのか? 二人の動きを見ると、暢子は相手の肩を抱こうと手を伸ばしていたのに対し、良子は手を出すことなく、少し頭を下げて暢子の顔面に突っ込んでいったのが分かる。これだと良子は意図的に頭突きをかましたように見えるではないか。
「これが演出なのか、それとも偶然のバッティングなのかは不明ながら、それにしては良子の勢いが強すぎるのが気になるところ。ただ二人は相当痛かったはずですが、笑顔で演技を続けていました。これと似たような場面は、6月28日放送の第57回でも見られました。その時は親友の前田早苗(高田夏帆)から彼氏の有無を訊かれた暢子が、顔を近づけながら寄り目になり、二人とも噴き出していたもの。ここで爆笑する二人の様子はまるでNGシーンのように見えていたのです」(前出・テレビ誌ライター)
ともあれ、その勢いと打点から考えて、暢子のほうは火花が飛び散るような衝撃を受けていたはず。それでも笑いに転換して演技を続けた黒島のプロ根性を、ここは賞賛したいところだろう。