乃木坂46の「神宮ライブ」、齋藤飛鳥ら1期生が会場を涙に包んだ演出とは!

 約1カ月半にわたり、7都市全15公演が行われた乃木坂46の「真夏の全国ツアー2022」。8月29日~31日には乃木坂46にとっての聖地である東京・明治神宮野球場で、ツアーの最後を飾る3days公演が開催された。

 2019年以来、3年ぶりとなった“神宮ライブ”。そのセットリストは他の公演とほぼ同じながら、少しばかり違いを見せる場面もあった。たとえば期別フィーチャーのコーナーでは、他都市の公演だと3/4/5期生に焦点を当てた企画のみだったが、神宮ライブでは1期生&2期生のコーナーも追加されていたのである。

「1期生は今や秋元真夏、齋藤飛鳥、樋口日奈、和田まあやの4人しか残っておらず、しかも樋口と和田は30thシングル『好きというのはロックだぜ!』の活動をもって卒業することが発表済み。2期生に至ってはもはや、鈴木絢音ただ一人しか残っていません。活動初期から乃木坂46を支えてきた5人によるステージには、他の期とは違ったオーラが感じられました」(芸能ライター)

 1期生の4人では秋元が学業を理由に4thシングルから活動に参加。そこからはすべてのシングルで選抜入りしている、それに対して齋藤・樋口・和田の3人はなかなか選抜に入ることができず、アンダーとして活動していた期間が長かったものだ。

 今回の1期生&2期生コーナーでは、齋藤・樋口・和田の3人で「海流の島よ」を歌うところからスタート。この曲は乃木坂46の3rdシングル「走れ!Bicycle」のカップリングとして収録されたもので、アンダーメンバーにより歌唱されたものだった。

 当時はアンダー楽曲のMVが制作されることもなく、「海流の島よ」では正確なフォーメーションすら不明。ただ齋藤のソロパートがあり、齋藤が初めてセンターを務めた曲としてファンには認知されている

 その齋藤は1stシングル「ぐるぐるカーテン」でこそ選抜に入っていたものの、続く2ndと3rdではアンダーに甘んじることに。樋口と和田に至っては8thシングルの「気づいたら片想い」でやっと初選抜に選ばれていた。それゆえ3rdシングルでは3人ともアンダーとして活動しており、グループ内でもほとんど目立たない存在だったのである。

「海流の島よ」が収録された3rdシングル「走れ!Bicycle」では、全バージョンの表面裏面を通して、齊藤・樋口・和田らのアンダーメンバーはジャケットに登場していなかった。

「今回の神宮ライブでは3人で『海流の島よ』を歌唱。その姿は当時の苦しさや葛藤を思い出させ、彼女たちが《ここまでよく頑張ってきたね》とお互いに労う様子がこもっているように感じられました。曲の途中からは秋元と鈴木がにこやかに合流するなど、すべてが優しさに包まれ演出には、涙を流すファンも多く見受けられたのです」(前出・芸能ライター)

 樋口と和田が卒業すると「海流の島よ」のオリジナルメンバーはいよいよ齋藤ただ一人となる。この曲が3人にとって大切な曲であることから考えても、今回の神宮ライブで披露したことにはとても大きな意味があったに違いないだろう。

「その後に披露された『ひと夏の長さより・・・』のCメロには『来年の夏はまたきっとここに来るだろう♪』という歌詞があります。このシーンで1期生は全員が涙目に。なぜなら歌詞の内容とは裏腹に、樋口と和田は来年ここにいないからです。『海流の島よ』も『ひと夏の長さより・・・』ともに1期生たちの乃木坂46愛をひしひしと感じさせ、今日まで残っていた1期生メンバーの偉大さをあらためて見せつけたのではないでしょうか」(アイドル誌ライター)

 夏のライブが放つ明るさとは真逆の、切ない想いのこもった演出に、明治神宮野球場は涙に包まれたようだった。果たして「来年の夏またここに来る」メンバーは何人いるのだろうか。