【ちむどんどん】和彦、矢作の早期解雇を提案するも「お前は愛ちゃんを何年待たせたんだ?」と非難轟々!

 いったいどの口で言うのか? さすがに視聴者も呆れ果てていたようだ。

 9月6日放送のNHK連続テレビ小説「ちむどんどん」第107回では、ヒロインの青柳暢子(黒島結菜)が沖縄料理店の営業を続けるかどうかの判断を迫られることになった。そのなかで、夫の和彦(宮沢氷魚)が自分の振る舞いを棚に上げた発言を繰り出し、猛烈な批判を浴びているという。

 7年間勤めたイタリア料理店から独立し、東京・杉並で昭和54年(1979年)9月に沖縄料理店の「ちむどんどん」を開業した暢子。しかし当時は沖縄料理がまだ一般的ではなかったこともあり、開店から2カ月が経ったころには昼も夜も閑古鳥が鳴く有様となっていた。

 開業資金を融資した信用金庫の担当者は、人件費や材料費の削減を提案。しかし他人のアドバイスに耳を傾けることのない暢子は何かと理由をつけては難色を示すばかりで、経営はまったく改善しない状況だったのである。

「そんなある日、和彦は『原稿料入ったから、これだけ、なんとか』と、お金の入った封筒を暢子に差し出しました。つい数カ月前までは東洋新聞社の記者として高給を食んでいた和彦ですが、マルチ商法がらみのトラブルによりクビ同然で退職し、いまではフリーライターとして細々と食いつなぐことに。しかし仕事は月刊誌から連載を1本もらっただけに過ぎず、『ちむどんどん』の窮状を救えるほどには稼いでいなかったのです」(テレビ誌ライター)

 なけなしのお金を受け取った暢子は、材料費や家賃などの支払いはなんとかするものも、開業のために雇い入れた料理人・矢作知洋(井之脇海)の給料までは賄いきれないと吐露。いよいよ矢作の解雇もやむなしという状況まで追い込まれていたようだ。

 すると和彦は「ずるずる引き延ばして結局辞めてもらうようなことになるより、早めに次の仕事を探してもらったほうが誠実だと思う」と早期解雇を提案。自分も会社を辞めた経験があることから、矢作の転職を考えてのアドバイスだったのだろう。

 だが、そんな“思いやり”の言葉を口にした和彦に、多くの視聴者は口あんぐりだったというのである。

「そもそも“ずるずる引き延ばしていた”のはいったい誰なのか。それは新聞記者時代に同僚の大野愛(飯豊まりえ)という婚約者がいながら一向に結婚に踏み切らず、しまいには愛を棄てて暢子に乗り替えた和彦自身のことを指しているのは明らかでしょう。なにしろ愛と別れた時には『全部なかったことにしてくれ』と、男として最低の態度を取っていましたからね。そんなゲス野郎がいまさら『誠実』さをうんぬんする態度には、吐き気すら催すという視聴者が続出しているのです」(前出・テレビ誌ライター)

当初は甲斐甲斐しく給仕を手伝っていた和彦だが、それも最初だけだったようだ。トップ画像ともに©NHK

 ただ、自分を棚に上げた発言を平気で口にするあたり、いかにも和彦らしいとの指摘もあるという。

「口では暢子のことを応援していると言う和彦ですが、彼にとって『ちむどんどん』の経営などしょせんは他人事なんですよ。だから我が身を振り返ることもなく、上から目線で正論のアドバイスができるわけです。そもそも東洋新聞社を辞めた際にはそれなりの退職金をもらっているはず。しかしそのお金には手を付けず、暢子は自分で開業資金を用意していたのですから、妻は妻、自分は自分という新時代の夫婦像を演じているのでしょう」(前出・テレビ誌ライター)

 東洋新聞社では上層部からクビだと脅されつつも、最終的には辞表を提出して退職していた和彦。それなら自己都合退職ではあるものの退職金は普通にもらっているはずだ。しかし虎の子の退職金には手を付けたくない様子。どうやら彼の自己チュウぶりは、妻の暢子に勝るとも劣らないレベルにあるのだろう。