久代萌美が「笑っていいとも!」の裏話を披露、話を聞かない出演者への対応策とは?

 退社した今だからこそ、話せることもあるのだろう。

 9月21日深夜放送のリアルスピーチバラエティ番組「2分59秒」(テレビ朝日系)にて、元フジテレビでフリーアナウンサーの久代萌美が、新人アナ時代の裏話を披露。その内容にMCの千原ジュニアも驚きつつ感心していたという。

 世間に伝えたいテーマを2分59秒という限られた時間内に熱く語るという同番組にて、久代は10年間在籍したフジテレビでの経験を告白。ごく普通の女子大生だった自分がいざ局アナになってみたところ、テレビ番組がどういう仕組みになっているのかも分からないまま、現場に放り出されたという。

 もちろん滑舌の訓練やニュース読みの練習はたくさんこなしたものの、カメラが回った後にどうするのかは誰も教えてくれず、経験を通して自分で身につけていくしかなかったとのだとか。それこそ最初のうちはピンマイクの付け方すら分からなかったというのだ。

「初めて担当したバラエティ番組は『笑っていいとも!』だったという久代。新人アナだった彼女は絶対にちゃんと進行しなければいけないと意気込むものの、『みなさんハシャいでて、どんな大きい声を出しても聞いてくれない』という状況だったそうです。同番組には千原ジュニアも出演しており、久代が『ジュニアさんもそうだったと思うんですけど』と指摘すると、ジュニアは『すいません!』と苦笑いしていました」(芸能ライター)

 大きな声や高い声を出すなどいろいろ工夫しても功を奏せず、しまいには進行できない久代を出演者がイジり出し、さらに進行が滞る始末だったという。

 そこで悩みに悩んだ久代が考えついたのは、「あえて静かなトーンで落ち着いて進行する」というもの。このアイデアには番組アシスタントの日向坂46・佐々木久美もなるほどといった表情でうなずいていた。

秋らしさにあふれた衣装の久代。放送ではこれほどの茶髪には見えていなかった。トップ画像ともに久代萌美公式インスタグラム(@kushiro_moemi)より。

 久代によると、あえて静かに話したほうが出演者の意識を自分に向けることができ、すんなりと上手く進行することができたという。この手法は2015年から6年間にわたってアシスタントMCを務めた「さんまのお笑い向上委員会」でも威力を発揮したとのことだ。

「言われてみると『お笑い向上委員会』での久代は声を荒げることもなく、淡々と進行していたものでした。視聴者のなかには仏頂面だと陰口をたたく人もいましたが、実は久代の処世術だったことが明かされた形です。ちなみに現アシスタントの藤本万梨乃アナは久代とは違って、終始ニコニコと微笑んでいますが、それは東大卒をイジられがちな藤本アナならではの処世術なのかもしれませんね」(前出・芸能ライター)

 スピーチ後には千原ジュニアが、「お笑い向上委員会」での久代は引き過ぎていたように見えたと指摘。それに対して久代は、タイミングの悪いところで進行しようとすると、MCの明石家さんまに「まだこっちでやってるから」と諫められるため、時が来るのを待っていたと説明していた。

 ともあれ「押してもダメなら引いてみた」を実践していた久代。吉本興業の移籍後に活躍の場が広がっているのも、一歩引いてみる姿勢が功を奏しているのかもしれない。