【舞いあがれ!】ヒロイン岩倉舞は写真も趣味?バリバリのリケジョだった!

 人は見た目によらぬもの、という発想自体がすでに古いのかもしれない。

 放送中のNHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」は10月24日から第4週「翼にかける青春」の放送がスタート。浪花大学に進学したヒロインの岩倉舞(福原遥)が、人力飛行機サークルに入部を果たすいきさつが描かれた。そんな舞がどうやら、バリバリのリケジョ(理系女子)だというのである。

 舞は飛行機に憧れる学生。小3の1学期を過ごした五島列島でばらもん凧に魅せられ、父親の浩太(高橋克典)が子供のころ趣味にしていた模型飛行機にも魅入られることに。小3にして早くも模型飛行機を手作りして飛ばしていたのである。

 その飛行機愛は年を追うごとに深まっていたようで、部屋には軽飛行機「セスナ172」のイラストも。地元の東大阪市からほど近い八尾空港に飛行機を眺めに行っていたようだ。本棚には「日本のエアライン」というタイトルの雑誌も置かれており、現実の航空専門誌「月刊エアライン」(イカロス出版)をイメージしているのだろう。

「どうやら舞は女子学生とは思えない、ガチな航空オタクの様子。机の上側には夕陽を撮影したと思われる写真が何枚も飾ってあり、カメラを趣味にしている可能性もありそうです。見た目の可愛らしさとは裏腹に、飛行機に掛ける想いには相当ガチなものがあるに違いありません」(飛行機に詳しいトラベルライター)

 その様子は10月21日放送の第15回で描かれた浪花大学でのオリエンテーションにも表れていた。学校では同じ高校の同級生らしき女子学生二人と一緒にサークル巡りをすることに。同大学は大阪府立大学(現・大阪公立大学中百舌鳥キャンパス)をイメージしているらしく、航空工学を専攻する舞に対して、同級生らは文系学部に進学しているようだ。

人力飛行機サークルのチラシに魅入られた舞。この場には文系・理系の学生が入り乱れていた。トップ画像ともに©NHK

 

 サークル巡りでは人力飛行機サークルの「なにわバードマン」から「飛行機に興味ないですか?」と勧誘されるも、二人は「ないよな~」と薄い反応。だが舞にとってはどストライクな勧誘であり、チラシをじっくりと読み込んでいたのである。

 第16回ではさっそく、人力飛行機サークルを中心に物語が進むことに。舞が「翼(よく)」という言葉を口にするなど、早くも飛行機ヲタぶりを示していた。その一方で第16回では舞の授業風景も登場。運動方程式について熱く語る教授は黒板に微分方程式を板書していたが、それもそのはず。彼女が入学したのは現実世界で言えば、おそらく大阪府立大学の工学部だからだ。

「同学部の受験科目はセンター試験が5教科7科目(数学と理科が2科目)で、二次試験は数学・外国語・理科。二次試験では数学と理科の配点が全体の75%に及んでおり、ガチガチの理系受験となっています。授業の内容も微分積分の基礎が頭に入っていないと理解することは不可能で、舞も高校で理系クラスだったことは確実でしょう」(前出・トラベルライター)

 本作ではすでに舞がパイロットを目指すことが示されており、その際にはさほど高度な理系の知識は求められないもの。とは言え飛行機が飛ぶ原理やエンジンの構造を深く理解するにはやはり、工学系の知識が役に立つことだろう。舞を演じる福原は芸能コースのある高校を卒業しており、大学には進学しなかったようだが、その演技力でリケジョもバッチリ演じてくれるのではないだろうか。