まさか彼が戻ってきてくれるとは! 視聴者も期待に胸をふくらませていることだろう。
11月11日放送のNHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」第30回では、ヒロインの岩倉舞(福原遥)が両親に、旅客機のパイロットになりたい夢を打ち明ける場面が描かれた。その後に流された次週予告に、視聴者が釘付けになっていたようだ。
第30回では、週の中盤で人力飛行機のスワン号がフライトを成功させたエピソードから一転して、暗い展開が描かれることに。舞の幼馴染である望月久留美(山下美月)は、父親がまたもや仕事を辞めてしまい、「家賃どうすんの? いっつもなんとかするのは私やん!」と絶叫。雨のなか飛び出していった久留美の姿に、視聴者は大きく胸を痛めていたはずだ。
もう一人の幼馴染である梅津貴司(赤楚衛二)も会社では居場所を失ってしまい、好きな詩も書けない状態に。心の拠り所としていた古書店のデラシネも、店主の八木(又吉直樹)が「大きな何かに呼ばれたから」という理由で閉店することとなり、頼るものを失ってしまったのである。
「舞が夢への大きな一歩を踏み出したなか、幼馴染の久留美と貴司は大きな行き詰まりを見せることに。スワン号のフライトから一転して、こんな暗い感じで週を終えるとは、視聴者も虚を突かれたことでしょう。ところが次週予告では、大きな転換が示されたのです」(テレビ誌ライター)
次週予告では舞が五島の「みじょカフェ」を訪れていたり、貴司が五島の海を臨む場所にいる様子を紹介。久留美が母親と思しき女性と会っている姿も描かれるなど、19歳の幼馴染3人がそれぞれ、人生の転換点にさしかかっている様子を感じさせた。
そしてもう一人、次週予告でほんの一瞬だけ映っていた登場人物に、視聴者の期待が高まっているというのである。それは舞が、船大工の木戸(哀川翔)と一緒にいる場面でのことだ。
「木戸と一緒に船を修理していた様子の若者は誰なのか。この日、放送終了後に俳優の若林元太が『来週から浦一太役として出演させていただきます!』とツイートしており、どうやらその若者は若林が演じる一太のようです。一太は舞が五島に滞在した小3の時、親しく接していた同級生。長崎の高専に通う一太はこれから最終学年を迎え、今後の進路に迷う若者であり、舞たちと似た立場だと言えるでしょう」(前出・テレビ誌ライター)
一太はばらもん凧の凧揚げを舞に任せてくれるなど、舞が空を飛ぶことへのあこがれを持つきっかけを与えてくれた人物。舞が「旅客機のパイロットになりたい」との夢を抱いたタイミングで一太に再会することには、大きな意味がありそうだ。
そして久留美や貴司とも同級生であり、同い年の若者として青春の悩みを共有できる存在でもある。どうやら第7週は舞たち3人にとって、今後の人生を左右する大事な時期を描いてくれることになりそうだ。