ちむどんどんスペシャルのスペシャルトークに「賢秀の声が全然違う!」と視聴者びっくり

 まさかそんなところで驚くとは、観る側も虚をつかれたに違いないだろう。

 11月12日に放送された「ちむどんどんスペシャル」では、9月まで放送されていたNHK連続テレビ小説「ちむどんどん」の主要キャスト4人が集結。比嘉家の4兄妹が、作品の思い出などに関するスペシャルトークを行った。

 このトークはクランクアップの前日に収録されたそうで、まだ「ちむどんどん」は放送中。それゆえ各キャストの記憶も新鮮なままで、思い出話に花が咲いていたようだ。

 そんなスペシャルトークにて、多くの視聴者を驚かせた要素があったという。それはトークの冒頭で「沖縄ロケの思い出」が話題になった時から見受けられていた。

「トークでは長女・良子役の川口春奈が進行役を担当。次女でヒロインの暢子を演じた黒島結菜は意外に饒舌で、《けっこうしゃべるんだな》と思った視聴者も多かったことでしょう。また三女の歌子を演じた上白石萌歌は、歌子と同様に少し控えめな様子。それに対して長男・賢秀を演じた竜星涼がしゃべりだすと、視聴者が驚愕することになったのです」(テレビ誌ライター)

 竜星が「みんなで初めてお芝居したのって、沖縄行ってからだよね」としゃべりだすと、その声が賢秀とは全然違っていたのである。なかには<のどの調子が悪いのかな?>と思った視聴者もいたことだろう。

 だがトーク全般を通じて竜星が話をする場面は多く、彼は一貫して同じ調子で話すことに。つまりこのトークで話していた竜星の声こそが、彼本来の声だということになるのだ。

「一方で、スピンアウトドラマの『賢秀望郷編』では、いつも通りの声で賢秀がしゃべっていました。つまり竜星は賢秀を演じる時には常に『賢秀の声』を作っていたというわけです」(前出・テレビ誌ライター)

「賢秀望郷編」ではいつも通りの賢秀としてしゃべっていた竜星涼。トップ画像ともに©NHK

 実際、「ちむどんどん」の放送が始まった当初には、竜星のファンから<普段の彼とは様子が違う>との声もあがっていたもの。それは賢秀というトンデモキャラを演じていることに加え、あえて賢秀のキャラに合った声で仕上げてきた竜星自身の工夫も反映されていたのだろう。

 そんな<声変わり>に視聴者が驚くなか、この声の変化が流星にとって、今後の役者生活を助ける効果もあるというのだ。

「賢秀があまりにも強烈なキャラだったことから、もともとの竜星を知らない視聴者には《アンチ竜星涼》の機運も生まれていたもの。これで今後の作品でも賢秀と同じような声や振る舞いを繰り出した日には、一気に賢秀アレルギーを巻き起こしていたことでしょう。ところが本当の地声が賢秀とは異なっていることから、今後のドラマ出演では《賢秀を演じた人だ!》との悪評から逃れることができそうです」(前出・テレビ誌ライター)

 当の竜星も決して、そんな効果を期待して賢秀の声を作っていたわけではないだろう。だが賢秀があまりにも強烈なキャラだったことが幸いして、竜星は役者としての自分から比嘉賢秀という分身を切り離すことができそうだ。芸は身を助くというが、今回ばかりは「声作りは役者人生を助く」ことになったのかもしれない。