【舞いあがれ!】父親役・高橋克典の長文インスタで分かった、視聴者と共有していた想いとは!

 それはまさに、全国の視聴者が思っていたことと同じだったのではないだろうか。

 11月14日放送のNHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」第31回では、ヒロインの岩倉舞(福原遥)が両親に、航空学校に行ってパイロットになりたいとの夢を告白。母親のめぐみ(永作博美)から、大学はちゃんと卒業してほしいと諭される様子が描かれた。この場面に関して父親の浩太を演じる高橋克典が、視聴者と同じような想いを抱いていたことを明かしたという。

 高橋は放送終了後、長文のインスタグラムを投稿。自身が演じる浩太の気持ちを代弁して「お父ちゃんはものづくりの人。舞と一緒に飛行機を作る事を、ずっと楽しみにしてきたから、そこの部分は、正直がっかり」と綴っていた。

 その高橋は演者として、浩太のことを客観的に見ることもできる立場だ。インスタグラムでは浩太の想いについて「人に遠慮して自分の気持ちを言えず、優しくあんなに弱かった子が、やりたいことを、こんなにキラキラした笑顔で一生懸命訴えてることは心の底から嬉しい」と吐露。その想いは娘を持つ父親なら共感できる部分だろう。

「高橋はわりとひんぱんに『舞いあがれ!』に関してインスタグラムに投稿していますが、今回の投稿はその中でもとくに長文となっています。子供は息子さんが一人いるだけなので《娘の気持ち》は推し量ることになるものの、子を持つ親としての気持ちは一緒。浩太が舞の告白に戸惑いつつも、嬉しさも感じていることに共感しているのも納得です。その想いが長文の投稿に表れたのかもしれませんが、そのなかで視聴者の気持ちを代弁するような言葉もまた綴られていました」(テレビ誌ライター)

舞とめぐみのやり取りに、高橋は「めぐみとばんば」のやり取りを想起していたようだ。トップ画像ともに©NHK

 それは、舞とめぐみのやり取りに関して「かつてのばんばとめぐみさんのやりとりを思い出すわけなんで…すよね」という部分だ。その感想は多くの視聴者も同じように感じているはず。高橋は「舞いあがれ!」の放送をしっかり観ているらしく、視聴者と同じ目線で各キャラクターのふるまいや想いを共有できているようだ。

 それに対して作中の浩太は、めぐみからの伝聞で母娘のやり取りを知る立場。駆け落ち同然に浩太と一緒に東大阪に移ることを決心しためぐみは、大学の中退を巡ってばんばこと祖母の祥子(高畑淳子)と口論になっていた。その内容についてめぐみから聞いていたとしても、そこにはどうしてもめぐみなりのバイアスが掛かってしまうのは致し方ないことだろう。

「それゆえ高橋には、本来なら浩太が知らないはずの《ばんばとめぐみさんのやりとり》を感じつつも、役柄の上ではそれを知らない体で演じなければならないという、困難なミッションが課せられています。もちろん30年超の俳優歴を持つ高橋ゆえ、同じような状況はこれまで幾度となく経験済みのはず。果たして浩太はめぐみの葛藤と舞の悩みにどう対応していくのか。高橋の演技にさらなる注目が集まるところです」(前出・テレビ誌ライター)

 そんな大事な場面に際して高橋は「実はこのシーン、僕は浩太として、いや、僕としてかな、一つの強い自然な反応があった」と綴っている。ただ、その<強い自然な反応>をそのまま演技に出したわけではなく、演出にそって端的な表現にとどめたことも明かしている。

 果たして高橋が演じていたかもしれない<強い自然な反応>とは何なのか。後日談でもいいので明かしてほしいという視聴者も多いことだろう。