そんなこと言う子じゃなかったのに…。視聴者も先行きを心配しているようだ。
12月2日放送のNHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」第45回では、航空学校の学生たちが来たる中間審査(プリソロチェック)を前に、それぞれの課題に直面する姿が描かれた。その本編終了後に流れた次週予告にて、驚くべきセリフが発せられたという。
ヒロインの岩倉舞(福原遥)は、フライトを締めくくる着陸が苦手な様子。何度もイメージフライトを重ねてきたが、この日の訓練飛行でも接地の直前に機首を上げて着陸の衝撃を和らげるフレアの操作が早すぎ、ゴーアラウンド(着陸復行)を余儀なくされる姿が描かれていた。
同じチームの柏木学生(目黒蓮)は、現在地を見失うロストポジションの克服を苦手にしている様子。水島学生(佐野弘樹)は管制塔からの指示をすぐに飲みこめず、復唱すべきところを「ラジャー」(了解)とだけ応えてしまうクセが抜けないようだ。
果たして彼らは無事に中間審査を切り抜けられるのか。それとも審査に落ちて、フェイル(退学)してしまうのか。視聴者の心配も高まるなか、次週予告では聞き捨てならないセリフが飛び交っていたというのである。
「ひとつは『大河内教官が学生を容赦なくフェイルにするって…』というもの。視聴者には、その続きが『本当だったんですね』ではとの危惧が広まっており、どうやら次週は誰かがフェイルしそうです。そしてもう一つは、鬼教官の大河内(吉川晃司)と対峙した舞が『教官に負けたくないんです!』と啖呵を切るところ。そのセリフに、本作の今後を不安がる視聴者が続出しています」(テレビ誌ライター)
航空学校編に入ってからキャラ変したとの指摘が絶えない舞。それまでは思慮深く、常に他人のことを慮っている性格だったものが、前週からは独りよがりな面が目立つようになっている。
次回予告の「教官に負けたくないんです!」というセリフには、そんな独りよがりな面が象徴されていた。しかもセリフの内容そのものが視聴者に、嫌な思い出を想起させているというのである。
「ここで視聴者が思い出したのは、前作『ちむどんどん』のヒロインだった比嘉暢子。その暢子が5月24日放送の第32回にて『オーナーは自分で料理しないくせに偉そうです!』と言い放った場面が脳裏によぎったのです。よもや史上最悪の朝ドラと評された前作さながらの場面を『舞いあがれ!』で見ることになるとは、視聴者も苦々しい思いで次週予告を見ていたに違いありません」(前出・テレビ誌ライター)
その「ちむどんどん」では、暢子が自分勝手なタイプであることは視聴者にも知れ渡っていたため、<やれやれ>という反応が多かった。それに対して本作の舞は、教官に対して楯突くようなタイプではないことから、ここに来てまたキャラ変が進んだのかと呆れる声もあがっている始末だ。
第45回を終えた「舞いあがれ!」だが、3月下旬まで放送が続くことから、まだ折り返し地点にも到達していない。その時点で舞がこんなにも変節してしまうとは、いったい誰が予想していただろうか。果たして舞は、性格面で一人前のパイロットになれるのか。次週、第10週での軌道修正が強く望まれるところではないだろうか。